“映画“と”食“の複合型イベント【第2回東京ごはん映画祭】の開催を記念して、会場の東京都写真美術館ホールにて『eatrip』の監督野村友里さん(フードディレクター)のトークイベントを行いました。

日時:10/8(土)11:50〜12:20 場所:東京都写真美術館ホール
登壇者:『eatrip』監督 野村友里(フードディレクター)

MC:『eatrip』のテーマは?

野村監督:一つの答えというものに対して抵抗があるので、この映画を観て、何かを感じたり、自分なりの意見を持ってもらいたいと思っています。私自身は、あと何年生きられるかなと考えたとき、食の大切さを感じて妥協せずに食べたいものを食べようと意識していて、ついつい都会に住んでいると忘れがちになってしまうんですが、そういったことを思い起こしてもらえたらと思いました。

MC:撮影時のエピソードは?

野村監督:自然なシーンを撮りたかったので、脚本もなく自然に演じてもらいました。UAさんが「じゃあ、八百屋に行って適当にやります」と言って歩いていくシーンを撮影している途中、重たい機材を背負って歩いていたカメラマンが転んでしまったんです。劇中でUAさんが「イノシシがでたみたいだった」って言っていたのは、そのことです。また、浅野忠信さんのお茶のシーンでは千さんと浅野さんが初対面だったので、何かを言い終わる度に二人ともこちらを見てしまっている、ということもありました。

MC:3月11日の震災以降、食をとりまく環境の変化をどのように感じる?

野村監督:地震以降、自分に生産能力が無いと思い直しました。いくらお金があったとしても物資が入って来なくなってしまったら、生きる力があるのかと感じました。今は、以前よりも国内のいろんなところを回って、生産者の方からいろんな話を聞いて、資源的なことも含めて行動したいと思っています。

食と芸術の秋にぴったりの【第2回東京ごはん映画祭】は本日より10月23日(日)まで開催。期間中、食にまつわる映画の上映のほかに、トークイベントや食事つきの上映会が行われるなど、心もお腹も満たしてくれる“おいしいイベント”が目白押しだ。

『eatrip』 監督:野村友里 出演:浅野忠信 UA 内田也哉子 千宗屋 森岡尚子 2009年/日本/78分

【第2回東京ごはん映画祭】東京都写真美術館ホールほかサテライト会場にて開催中!

映画祭公式HP(http://tokyogohan.com/filmfestival/)