第4回したまちコメディ映画祭がついに開催されました!「したコメ」は浅草、上野という東京随一のしたまちの魅力をコメディ映画を通じて存分に味わっていただく映画祭です。
今年の前夜祭は日本でなかなか見られなくなったアメリカンコメディにエールを送るべく、アメコメ3作品を鑑賞しながら日本のアメコメ事情を王様のブランチでもおなじみLiLiCoさんをお招きし、また『スコット・ピルグリム』に唯一の日本人として出演を果たした斉藤祥太さんが飛び入り参加。オールナイト上映にも関わらず、ほぼ満席の客席を前に、大爆笑のトークショーとなりました。

●実施日時:9月16日(金)
●場所:上野東急2
●登壇:LiLiCo、いとうせいこう、斉藤祥太

■LiLiCo
私、昔『氷の微笑』コンテストで優勝したの、19年前にね。セクシーで頭が切れるような和製シャロン・ストーンみたいな。
スウェーデン人なのに、“和製”なの(笑)
イギリスのコメディって下ネタもあるんだけど、ローワン・アトキンソンとかみたいに顔の表情で笑いがとるのもあって好き。前はラブコメが苦手がだったのよね。そんな最悪な出会いなのにそうはならないでしょって(笑)でも最近好きになってきた。40になって。フランスだと、日本人が恥ずかしいと思ってることをギャグにするよね!「メルシー人生」とか。スウェーデンの
コメディはキツイ(笑)「ショウ・ミー・ラブ」とか原題知ってる?「ファッキン・オーモル」よ(笑)すごいでしょ?“オーモル”って、実際にある街の名前なの。実際にあるものをバカにしたりしてるの。すごいでしょ。コメディ映画の楽しみ方は、フレームのどこかで面白いことが起こってることを意識すること!私が吹替えしてた「サウス・パーク」も今観ても新しい発見あるから。

■いとうせいこう:
アメコメっていうと1930年代のマルクス兄弟「吾輩はカモである」が好きだね。そのあとだんだんアメリカコメディはセリフの文化になっていったよね。60〜70年代も好きだな。
あんまり、スウェーデンの映画って来ないよね? スウェーデン映画のイメージって、もう僕は“金髪”ですよ(笑)
いろんな国のコメディ・センスを紹介するのも「したコメ」の役割だから、今年は、モンゴルからで『タタール大作戦』ですから、
そういういみでは(スウェーデン映画が)欲しいですよ。面白いと、LiLiCoさんが思えばいいですよ(笑)

■斉藤祥太
『スコット・ピルグリム』に出たきっかけは、LiLiCoさんがエドガー・ライトに手紙書いてくれてそれをエドガーに渡したのがきっかけ。とてもよくしてくれたんです。恩人です。
現場は台本がもらえなかったんです。絵コンテしかなくて。漫画は読んだんですけど。僕たち英語しゃべれないんで通訳を介してして演技指導してもらったんですけど、ニュアンスが伝わってるか不安で。あ、でも一週間で550ドルお小遣いくれました(笑)なんかラッキーって感じで(笑)あと1人1台トレーラーハウスがあって、中にはベットとシャワーとTVがあって映画に出てくるみたいな感じ。それに、毎日違うメニューのケータリングでいつでも、なんでもある。現場には3週間いて、撮影は4日間くらい。あとは衣裳合わせとかリハーサルをやるんですが、それも1日2時間くらいで終わる。せっかくだから、大リーグ観たいね〜って話してたら、スタッフの人から、「明日、席っとっておいたから」って言われて、「え?!」って驚くじゃないですか。「買い物したいなぁ〜」って言ったら、次の日車が迎えに来てて、全部案内してくれたんです。日本と全然違うって、思いました。でも、日本に帰ってきたら、いつもの感じ、って思います(笑)

<余談>
 ゲストのLiLiCoさんといとうせいこうさん、MCの3人のトークの中で、LiLiCoの母国スウェーデン映画って、あまり日本に
 来ないから、面白いとリリコさんが思うスウェーデン映画を見つけてきて、という話から、LiLiCoさんがそれに字幕監修して上映やスウェーデン映画の特集上映などの企画が盛り上がり、「ぜひ、来年、やりましょう(笑)」と冗談とも本気ともつかない企画が飛び出て来ました。果たして、来年は?!