9月10日(日)15時、イタリア・ベネチアで開催中の第68回ベネチア国際映画祭で正式上映された塚本晋也監督最新作『KOTOKO』が、オリゾンティ部門グランプリ(最優秀作品賞/Il Premiod’Orrizonti)と、13時に発表された併設部門でシルバー・マウス大賞(Silver Mouse)をW受賞の快挙となった。
オリゾンティ部門(Orrizonti Section)は、メインコンペ(Venezia68)作品を上回る斬新性と先鋭性のある作品を集めたコンペティション部門。2003年に『六月の蛇』が、後にオリゾンティ部門に発展していくコントロコレンテ部門で審査員特別大賞を受賞している。
19時からのメインコンペ受賞を含む、クロージングセレモニーに続いて行われた記者会見での、塚本晋也のオリゾンティ部門グランプリ受賞コメント。
「まだ実感がわきませんが、大変に光栄です。この映画にたくさんのものを注いでくれた主演のCoccoさんに、この賞をささげます。いま日本では悲しいことがたくさんあります。大事な人をとてもとても心配する人がたくさんいます。この映画を、心配しすぎて心をいためているすべての人の捧げます」

シルバーマウス大賞(Silver Mouse)受賞となった併設部門のゴールデンマウスは、イタリア57の映画のWEB SITEが選ぶNo.1映画(The Italian Web Critics Awards)。ネットでの人気投票ともいえるこの受賞はまさしく『KOTOKO』の人気ぶりを表した。

ベネチア映画祭は9月10日に閉幕。塚本晋也はベネチアからトロントへと向かう。
日本公開は2012年春予定。