オアシス、プライマル・スクリーム等、錚々たるバンドを発掘し、現在のロックシーンの礎を築いたクリエイションレコーズおよび創始者アラン・マッギーのドキュメンタリー映画『アップサイド・ダウン:クリエイションレコーズ・ストーリー』がいよいよ8/27よりシアターN渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町にて公開となりました。

公開に合わせ、来日したアラン・マッギーと、神聖かまってちゃん・撃鉄のマネージャーにして、あらかじめ決められた恋人たちへのベーシストとしても有名な劔樹人さんとのマネージャー論対決が実現しました。
本企画は8/31発売の「TV Bros.」内の対談として実現しましたが、発売前に一部内容をご案内いたします。(別紙)

アラン・マッギー vs. 劒樹人(神聖かまってちゃんマネージャー)
マネージャー論対決!

劔:アーティストが制御不能で、言うことを聞いてくれないんですよ!
アラン:プライマルもマイブラもオアシスも最初はひどいもんだったよ
劔:一緒に仕事をしているアーティストの音楽は素晴らしいと思ってるんですが…ただ、本人がクレイジーで、制御不能で。言うことをまったく聞いてくれなかったりするんですよ!
アラン:アーティストなんて、他人の言うことなんか聞くもんじゃないだろ?
劔:そうなんですよ!僕、映画を拝見したんですけど、ノエル(・ギャラガー/元オアシス)が言ってましたよね? 「アランはわれわれを信じてくれた」「彼は人のことを信じてやっている」と。
アラン:もちろん信じてたけど、向こうは言うことを聞いてくれなかったよ(笑)。とくにオアシスなんか自分たちのやりたいようにしかやらなかった。ただ、オアシスは意外とマネージメントしやすいバンドだったね。プライマル・スクリームもわりと楽なほうだったな。リバティーンズがかなり難しくてね。…もう言葉では説明できないよ!
劔: ところで僕も10代の頃からずっとバンドプレイヤーとしてやってて、それでいろいろ失敗もしながらやってきたんです。ただ、だからこそ今があると思うんですけど…。
アラン:成功よりも失敗から学ぶことのほうが大きいと思わないか? 勝つ為には一度負けないといけない。
劔:神聖かまってちゃんなんかは、まだ失敗をあまりしていないバンドなんです。
アラン:ドン底を見なかったら、上にいることなんて理解できない。そうでなきゃ、最高の状態だって訪れないよ。
劔:クリエイションでアランさんと一緒にやってた中でも、そういうバンドは多かったですか?
アラン:そうだね。みんな最初はひどい状態で(笑)、プライマル・スクリームなんかは6年かけて最良の状態に持っていくことができた。マイ・ブラッディ・ヴァレンタインも4年ぐらいかかったし、オアシスも2、3年かかってる。
劔:かまってちゃんもそうなんですよ(笑)。ひどいスタート地点だったんです。ただ、彼らはすごくオアシスみたいになりたいっていうバンドなんですね。
アラン:まあ、それはたくさんの人々が思ってることだよね。
劔:あ、そうですね(笑)。

更に面白い話が盛りだくさんですが、詳しくは8/31発売のTV Bros.で!!

劔樹人(つるぎ・みきと)
1979年、新潟生。神聖かまってちゃん、撃鉄のマネージャーにして、あらかじめ決められた恋人たちへのベーシスト(かまってちゃんは『8月32日へ』、あら恋は『Calling』と新譜発売中、撃鉄は11/9に新作ミニアルバム『鉄』を発売予定)。今年公開された入江悠監督の映画『劇場版・神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』には本人役で出演している。キュレイターを務めるイベント「Kill your T.V 2011 / FREE LIVEHOUSE!!!!!!」(撃鉄、TADZIO、きのこ帝国ほか出演)が9/1・下北沢THREE、9/5・新代田FEVERで行われる。

アラン・マッギー(あらん・まっぎー)
1960年、スコットランド・グラスゴー生。ビフ!バン!パウ!というバンドで活動する中、1983年にクリエイションレコーズを創立。中学時代の同級生ボビー・ギレスピーのプライマル・スクリーム、ジーザス&ザ・メリーチェイン、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、ライド、ティーンエイジ・ファンクラブ、オアシスらと契約し、80〜90年代のインディ・ロック・シーンの中核を担った。クリエイション閉鎖後も新レーベルのポップトーンズを立ちあげたり、リバティーンズやハイヴスに関わったりと、鋭敏な嗅覚を見せてきた超やり手。
アラン・マッギー及びクリエイションレコーズのドキュメンタリー映画『アップサイド・ダウン:クリエイションレコーズ・ストーリー』が8/27よりシアターN渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町にて絶賛公開中。