東日本大震災の被災者に映画を届けるプロジェクトとして、シネマエール東北は6月26日、福島県の被災者が暮らす旧騎西高校(埼玉県加須市)で映画『ドラえもん』の上映会を行いました。
シネマエール東北は、東日本大震災の被災者の方々に映画の力で元気になってほしいという願いから発足された各ボランティア団体が集まったプロジェクト。これまでにも宮城県内で『トイ・ストーリー3』や『スウィングガールズ』の上映会を行なっています。この日の会場となった旧騎西高校には、福島県双葉町からの被災者約1000人が生活しており、子どもたち含め約60名が映画を鑑賞しました。

この日の上映会にはシネマエール東北の活動に共感し、少しでも福島の皆さんの励みになりたいという要望から西田敏行さんも参加。自身がデザインしたTシャツとポロシャツ計1400枚を配ったほか、ラーメン約700食を昼食として振舞いました。また、映画の上映終了後には被災者の方たちとの交流会も行ない、自身も福島県郡山市の出身ということで、福島の好きなところについて町民から聞かれると、「いいところは全部!自分が福島の出身と胸を張って言えるのは本当に幸せなこと。俳優としての自分があるのは、福島という場所が豊かな心を育んでくれたおかげ。皆さんも今は大変かもしれないけど、必ず双葉町に戻れる日がくると信じてがんばりましょう。」とメッセージを送りました。また、被災者から何か歌を歌ってほしいとのリクエストが出ると、「もしもピアノが弾けたなら」をアカペラで披露。会場全員の拍手とともにあたたかな時間を過ごしました。

午後からは避難所からほど近くにある109シネマズ菖蒲で、『星守る犬』の上映を行い、本作の主演も務めていた西田さんご自身が希望者約70名を無料招待しました。本作は西田さん演じる主人公が愛犬ハッピーとともにいわき市、松島市、石巻市、遠野市を経て北海道に辿りつくまでの道のりを描いたロードムービー。上映が終了すると、ここでも西田さんは観客の前に立ち、本作について『人間は愛し愛される、そんな環境であれば幸せであると、この映画を通じて感じることができると思います。またこの映画には東北の美しい三陸の景色や、いわきの海など、震災前の素晴らしい景色がうつっています。今回ハッピーと海で遊ぶシーンでは、いわき市の永崎海岸で撮影をしましたが、実は内陸育ちの自分が生まれて初めて見た海がその永崎海岸でした』と、地元出身ならではの思い出のエピソードを語り、観客も映画の余韻に浸りながら西田さんの話に聞き入っていました。

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