6月25日、浅丘ルリ子、倍賞美津子、草笛光子ら日本を代表する豪華絢爛な女優陣を集結させ製作された『デンデラ』が初日を迎えた。
上映後、登壇者らが登場すると観客からはたくさんの拍手が送られ、作品の満足度が高かったことをうかがわせた。

日時:6月25日
場所:丸の内TOEI②
登壇者:浅岡ルリ子・倍賞美津子・草笛光子・白川和子・山口美也子・角替和枝・田根楽子
    赤座美代子・天願大介<監督>

故・今村昌平監督の名作『楢山節考』(1983年)で描かれた姥捨山のその後を、今村監督の息子・天願大介監督がメガホンをとる本作。
山形県庄内地方という過酷な環境で撮影された本作ですが、登壇者らの挨拶の中で草笛さんは「スタッフの皆さんのおかげで無事生還することができました。この撮影を乗り越えたのだから、これからの人生も乗り越えられると思います」と力強い挨拶をおこなった。
また、角替さんは「積雪4mの中みんなでがんばっていた頃が懐かしい。その後大震災もあったんですが
この映画を見て力を沸き上がらせる映画になるといいと思っております」と被災された方々のエールにもなる作品と語っていた。
天願監督は「初日を迎えて感無量でございます。この登壇されている方々の力に圧倒される日々でした。この現場では僕は小僧でした」と大女優たちを前にタジタジであったこと明かした。

撮影中のエピソードを話す中で浅岡さんは「2万5千個のカイロをスタッフ・キャストも含め使用し寒さの中での撮影を乗り切りました」と撮影の過酷さを具体的な数字を挙げ語ってくれた。
また、エネルギッシュなベテラン女優たちが奮闘する作品ということで、司会者からはどのように普段からエネルギーを貯めているのかという質問に、浅岡さんは「私は元が丈夫でしたから両親に感謝です。でも草笛さんや美津子ちゃん(倍賞さん)は三食きちんと食べてストレッチもして、本当に食が良くて元気でした」
また倍賞さんも「寒い中の撮影なのでストレッチをして体を柔らかくしておかないと何が起こるかわからないので」と普段からの体調管理やケガをしないための準備などベテランならではのプロ根性を語っていた。
フォトセッションになると、劇中に登場する老女たち10人も現れて会場をにぎわせていた。

(Report:有城裕一郎)