6/11(土)に映画『さや侍』が公開となります。
公開に先駆けて、6/6(月)に出演者登壇のプレミア上映が東京国際フォーラムで行われました。

【日時】 6月6日(月) 16:00〜マスコミ受付開始
【会場】 東京国際フォーラム C (有楽町)
【登壇ゲスト】
松本人志監督、野見隆明さん、板尾創路さん、りょうさん、國村隼さん、
柄本時生さん、熊田聖亜さん、ROLLYさん、腹筋善之介さん

上映終了後、客席からは盛大な拍手が巻き起こり、その直後に司会者から登壇者が次々と紹介され、会場は拍手の渦に。野見さんの登場では、笑いも巻き起こりながらも温かい拍手が送られ、最後に登場した松本監督にはどのキャストよりも大きな拍手と声援が送られ、照れながら登場する松本監督。映画を見た観客からの大きくそして温かい拍手に、映画『さや侍』の満足度の高さが伺えました。

松本監督による第一声が『みんなの友達、まっちゃんです!!』という一言から、キャストそれぞれが、自身の役の特徴を捉えた自己紹介がはじまり、会場は笑いが絶えず和やかな雰囲気に。

——松本監督がこの映画の主人公に野見さんを起用したことにより、普段の映画では考えられない演出方法や、現場の雰囲気にキャスト一同は驚き、そして関心していたと語る。

松本さん:野見さんには台本も渡さず、一切何も情報を与えないで映画を取り始めました。キャストの
皆さんには、野見さんから挨拶されても無視するようにして、どんどん野見さんを追いこん
でいく演出をしました。ある種この映画は野見さんのドキュメンタリーに近い所があります。
途中からは演出に限界が来たので直接指示は出しましたけど、ほとんど直接の演出は助監督
に任せて、一切野見さんの前には出ませんでした。
ROLLYさん:監督と直接のお話が出来ない状態で、大丈夫かなと腹筋さんとは話していました(笑)
腹筋さん:私も助監督さんから松本監督の「良かった」という言葉を聞くのですが、不安はありました
ね(笑)
りょうさん:私はROLLYさん、腹筋さんとのシーンが多くて、2人はテンションが高いし、私はどう

すればいいのか迷いました。でも私はとにかく松本人志さんが好きで、なんでもいいから
映画に参加させていただければ本当にうれしいなと思っていて、今回参加できて本当にう
れしかったです。
板尾さん:素人の映画はありますが、本人が何も知らないのって今までないですよね。あと今作は松本
さんは出演されていないので、僕らに託してくれた部分が大きく、その演出に関しては“ま
っちゃん凄い”(笑)と思いました。
柄本さん:あまり松本監督と直接話すことは少なかったので、トイレに行く途中にこっそりモニタール
ームをのぞいたりしていました。松本組として参加できるなんてこの先何年もないと思うの
で、参加出来て良かったです。
國村さん:他の現場では経験できないことを多く経験できた現場でした。OKもなかなか出ないこだわ
りのある方なので、OKが出た時は達成感がありましたね。
野見さん:初めは何が何だか分からず、DVDかなとは思っていましたが、とにかく一生懸命にやるだ
けでした。

——『さや侍』の“さや”について、
松本監督:野見さんと出会ったのが10年位前で、その時いつも胸ポケットに携帯を入れてたんですよ。
あとでその携帯が、電源の入っていない使えない携帯と知ったんですけ、それってさや侍の
“さや”と一緒なんですよ。おっさんが持つ最後のプライドなのかな。

——また、父と娘の話である本作について、
松本監督:最後のシーンで、父の娘に対する思いが語られるんですが、その内容は自分の内面が出てし
まってますね。家族とはこんなものなのかなって今は思いますね。

——最後にこの映画を観てほしい人については、
松本:松本作品に触れてこなかった人も、あと松本人志が嫌いな人も世の中にはたくさんいると思いま
すが、今回は僕は出ていないので、一度は観てみて欲しいですね。

また、上映前には、合同取材が設けられマスコミによる質疑応答がされ、先日発表されたロカルノ映画祭への出品、本日発表された「大日本人」のハリウッドでのリメイクについて、松本監督の口から語って頂きました。

——ロカルノ映画祭、「大日本人」のハリウッドでのリメイクと、世界から認められているというところの率直な意見をお願いします。
松本監督:ロカルノ映画祭も「大日本人」リメイクも、僕が面白いと思うことが、世界と絡めながらできる状況が整ってきたのが嬉しいなと思いますし、これからも頑張って笑いを届け続けるしかないなと思います。

——世界で松本作品が認められている要因は?また、日本での評価について
僕は映画を壊してやろうという思いのところから映画を撮っているんですが、いがいとそれが海外の人にはすんなり受け入れてもらっているんだと思います。また、僕のことを知っている人には、“ヘタウマ”が伝わっていなくて、“ヘタヘタ”と思われているところがあって、そこが海外と日本での評価の違いかなと思います。今回の『さや侍』でまた見方を変えてもらえるかなと思っています。

——『大日本人』リメイクのキャスト希望は?
リメイクって全部丸投げっていう場合が多いですが、今回は僕も何らかの形で参加するリメイクになるので、ある程度自分の意見もいれていきつつ、『大日本人』ともまた違う面白い楽しいものにできたらなと思います。
希望キャストは・・・・・・。『さや侍』のリメイクをやって、能見勘十郎をジョニー・デップ十郎でやってみたいですね(笑)