『ヴァイブレータ』で世界中の映画祭にて評価され、『余命一ヶ月の花嫁』で日本中を涙で包んだ廣木隆一監督が、異端の無頼派・中上健次による純愛を映画化した『軽蔑』が、6月4日(土)より公開になります。
つきましては、本日5月14日(土)に、本作の最速試写会と舞台挨拶が大阪なんばパークスシネマにて行われました。

【日時】5月14日(土)
【場所】なんばパークスシネマ
【登壇者】高良健吾、鈴木杏、廣木隆一監督

【登壇者のコメント】
Q:大阪の印象は?
高良:やっぱり、たこ焼きとかお好み焼き(笑) でもオープンで優しいですよね。最初の頃は、オチをつけなきゃっていうプレッシャーがあったんですが、今は”普通”でいいんやって(笑)思ってます。
鈴木:何度か長期で滞在したこともありますが、過ごしやすい街ですね。買い物もできるし、ご飯もおいしいし結構好きです(笑)さっき551のチャーシューマンを初めて食べました!普通の豚マンは食べたことあるんですが、初めてでおいしかったです。

Q:中上作品を映画化にあたって
監督:中上さんは憧れの作家さんです。今、なぜ「軽蔑」なのかというのもあると思いますが、男と女の本質を描いた作品なので、ストレートに映画にしてみたいと思いました。

Q:廣木監督との現場はいかがでしたか?
高良:廣木組って役者は”どれだけその場にいれるか”なんです。セリフのうまいヘタを越えた”何が生まれるのか”、自分の生きてきた23年間から”何がでるのか”っていう。この役ができるかと不安でもありましたが、結果現場にいないとわからないことがたくさんあるなと思います。

Q:現場の監督は?
鈴木:普段はめちゃめちゃ優しいんですが、現場では感じの悪いオッチャンです(笑)
普段と現場にいらっしゃる時の距離感がスゴいです(笑)
高良:監督はいつも”その場にいてくれればいい”っておっしゃるんですが、それが難しい!
鈴木:でも厳しいけど、愛情のある方です。
高良:役者の手柄にしてくださる監督です。
Q:難しいシーンが数々ありましたが大変だったのでは?
鈴木:現場はホントにみんなが緊張している状態でした。真知子としてその現場に”いる”ことが大事なんですが、考えすぎて演じると「もう1回!」ってなって頭が真っ白になってしまって、ワケがわからなくなってきた時に「OK」だったり、不思議な体験というか大変な現場でした。ポールダンスは2ヶ月練習をしたのですが、プロのダンサーさんがすごくて、おいつけるかなぁって不安もあって、本当に大変でした。

Q:鈴木杏さんと共演して、いかがでしたか?
高良:杏ちゃんは、すべて受け止めてくれる人。自分が演技が不安定な部分があるので、杏ちゃんは、常に“真知子”として存在してくれていて、安心出来た。そして、二人で「明日、あのシーンだね、でも乗り切ろう!」とか、励ましあえた。もし、真知子役が、杏ちゃんじゃなかったら、と考えたら、冷や汗です。

Q:高良健吾さんと共演して、いかがでしたか?
鈴木:本当に、ひたむきな人。悩んだりするときは、思いっきり悩んで、壁にぶつかるときは、思いっきりぶつかって。そういうことを隠すことがなくて動物的。“生身の人”だと感じました。
そして、カズとして、そこに存在してくれていたので、自分も真知子として、そこに存在していられた。カズが健吾じゃなかったら、どうだっただろうと思いました。

Q:新宮での撮影について
高良:かなりインスパイアされました。見える景色で気持ちも変わる。中上健二さんが生まれ育った所で芝居をしていると思うと、意識しなくても気持ちがかわりましたね。
鈴木:のんびりと撮影できて、ゆったり過ごせて、良かった。

Q:最後に一言ずつお願いします。
監督:ここにいる2人以外にもいい役者がたくさんでています。素敵な映画になったと思うので、今日観られたみなさんは是非10人以上に宣伝してください(笑)
高良:誰かに理解されたい訳じゃなく、理屈じゃなく互いを愛している2人だったので、自分も理屈なしに演じました。言葉にするのは難しいんですが・・・。スクリーンの中でキャラクターがみんな”生きている”ので、最後まで観て、この作品を愛してもらえたら嬉しいです。みなさん、ツイッターでつぶやいて宣伝してください!
鈴木:私も初めてのことが多く、乗り越えてできた作品。今、このタイミングでこの作品に出会えたことはすごく大きな出来事。観てくださった方がそれぞれにいろいろ感じてもらえる作品です。観た後におのおのでゆっくり振り返ってもらえると嬉しいです。胸が苦しくなるかもしれないけど、楽しんで下さい。