『ほしのこえ』で注目を集め、『雲の向こう、約束の場所』・『秒速５センチメートル』で
その世界観を確立した新海 誠の新作『星を追う子ども』が７日公開を迎えた。
公開を記念して舞台挨拶がおこなわれた。

日程：2011/05/07
会場：新宿バルト９
登壇者：新海 誠（監督）金元寿子（声優）入野自由（声優）井上和彦（声優）

○挨拶
新海 誠：
今日は来てくださりましてありがとうございます。この作品は2年前から製作を始めました完成したのが一ヵ月半前でした。今日公開を迎えようやく長かった仕事が終わったんだなという気持ちです。前作を作った後しばらく海外へ行っていたのですが、今までの作品は日常生活を切り取ったような作品が多く、日本の生活様式がわからないと入り込めない作品ということがわかったので、今回はシンプルに映像と音楽と物語に浸っていれば楽しめるような作品にしたかった作品です。

金元寿子：
ヒロインのアスナはこの作品のなかでいろんな経験をしていくんですが、私自身もこの作品を通していろんな経験ができ、一緒に旅をした気持ちできたので臨みましたので皆さんにアスナがどう映るかドキドキしています。一生懸命がんばりましたので、是非お楽しみください。

入野自由：
今回シンとシュンの二役を演じたんですが、監督からはシュンは神秘的に。シンは少年っぽく。と指示を頂いていたので、困惑することなく素直に演じることができました。すごい物語だったので楽しんでください。

井上和彦：
今回演じたモリサキは大人なキャラクターですが、アスナとの旅を通してちゃんとした大人になっていくんですが…あぁ、先を言いたい！！（笑）
今日はゆっくりと楽しんでいってください。

○キャストの皆さんは新海 誠監督をどう思いましたか？
金元寿子：
監督とは初めてお会いした時から優しく接していただいて、演出なども丁寧に教えてくださり、演じる上ですごく助けていただきました。

入野自由：
演じていて迷ったときでも、的確なアドバイスもくれたのでやりやすかったです。

井上和彦：
妥協が一切ない感じで、たくさんの経験を与えてくれたなって思います。

○最後に一言
新海 誠：
この作品はたくさんのスタッフに支えられ完成いたしました。
必死に作った作品ではありますが、最近特に思うことはアニメーションはただの娯楽でしかないんだなということです。衣食住に勝るものではないなと思います。
しかし、同時に娯楽というものは「バンドエイド」のように傷の治りを早くするためのツールだと思います。この時期に少しでも皆さんの心に残ればと思っております。今日は来てくれてありがとうございました。

本作は主人公の少女アスナは不思議な少年シュンを追って地下世界アガルタへ旅立つ…という本格ジュブナイル・アニメーシュン。

(Report:有城裕一郎)