ハリウッドにとってサマーシーズンの開幕を告げる5月は、最高の収益が見込める月で、5月で第一週に封切られる映画は、シーズンの成否を占う作品として、大ヒットが義務付けられています。全米の映画興行予想サイトで“今年初の2億ドル越え確実”と言われているのが5月6日全米公開の『マイティ・ソー』なのです。

現地時間5月2日(月)19時から行われたプレミアはアカデミー賞が行われるコダック・シアターの真向かいにある2,000名収容のエル・カピタンで行われました。先行して行われたレッド・カーペットは、エル・カピタンの前のハリウッド大通りを1ブロック封鎖して18時から行われました。全米が注目する作品だけあって、世界各地から集まったマスコミは50台のテレビクルーをはじめとして200人、スターを一目見ようと集まった一般観客は1,000人にもなりました。全長400mのレッド・カーペットには3mもある主人公ソーが被る金色の冠のオブジェもディスプレイされ、華やかな雰囲気の中、『マイティ・ソー』のスタッフ・キャストが登場しました。

そして、この映画のもう一つの話題、ハリウッド・デビューとなる浅野忠信が、初めて本場のレッド・カーペットを体験しました。映画の聖地であるハリウッドの中心に立った浅野の第一声は「こんな華やかな所にこれて嬉しい、今まで頑張ってきた結果がここに至るんだなぁと思うと、感無量です」。この日はゲスト・セレブとしてコリン・ファレルらもレッド・カーペットに登場。ケネス・ブラナー監督や主演の新人、クリス・ヘムズワース、共演のアンソニー・ホプキンスらと、初夏を思わせる暖かなLAでUS公開直前のプロモーションを浅野忠信は少しはにかみながら務めました。

<レッド・カーペット登壇の主要スタッフ/キャストのコメント>
浅野忠信:(ソーのガーディアンである三銃士の一人、ホーガン役でハリウッド・デビュー)
(作品について)
「自分が出ていることを抜きにしても、ヒーローがメチャメチャ強いです。男ゴコロをくすぐる作品です。」
(3Dについて)
「撮影のはじめの頃は3Dだと聞いてませんでしたが、完成品を3Dで見て、すごく興奮しました。3Dの作品に出演したことが無かったので嬉しいです。」
(ハリウッドへのチャレンジについて)
「いいスタートになりました。場の空気感を感じられたことが財産だと思います。このチャンスをダメにしないようステップアップしたいです。」
(重要な日本人俳優としてアメリカで注目を集めていることについて)
「(今回)いろいろなアメリカの方が僕のことをチャックしてくれて、大切にしてくれていることを感じました。ハリウッドの作品に参加できたのも、
日本映画でやってきたからで、日本映画にももっと出て、恩返しできることをやっていきたいです。」
(日本の方へ)
「『マイティ・ソー』は僕自身、熱心に取り組んだ作品なので、是非劇場で、是非3Dで観て頂けると嬉しいです。」

クリス・ヘムズワース:(タイトル・ロールの主演、ソー役 オーストラリア出身のハリウッド注目のニュー・スター)
(浅野忠信について)
「1年前に撮影は終わったけど、今日ようやくここまで漕ぎつけて、凄く興奮している。(浅野忠信に)また会えてよかった。彼はすばらしい人だよ。
二人とも興奮しているよ、今日は」
(日本のファンへ)
「日本のみんな、「マイティ・ソー」のプレミアに来てるんだ!ぜひ映画を見てくれ。(日本語で) “ミテネ!”(笑) 僕の日本語合ってるかな?。」

アンソニー・ホプキンス(ソーの父神、オーディン役 『羊たちの沈黙』でアカデミー賞主演男優賞受賞)
(マーベル・コミックのキャラクターを演じた感想)
「最高だよ。マーベル・コミックおたくではないけど、ケネス・ブラナーが監督だし、出演できて本当に光栄に思うよ。最も思い出深い作品の一つとなった。
主演のクリスもナイスガイなんだ。自分のフィギュアも気に入ったよ。」

ケネス・ブラナー監督:(『ヘンリー五世』でアカデミー賞監督賞&主演男優賞にノミネート 世界的な演劇人でもある)
(浅野忠信を選んだ理由)
「浅野忠信は今日、完ぺきにキメていたね。とてもハンサムだったよ(笑)。彼はホーガンという役に冷酷さ、戦士らしさ、知性をもたらすことができたし、技術、
映画俳優としての存在感、カリスマ性もそろっているんだ。クローズアップで撮っても映えるしね。」
(浅野忠信と一緒に仕事をした感想)
「彼は面白かったし、熱心だったし、紳士的だったし、時間に対しても寛大で、メモを取るのがうまかったし、周囲も朗らかにしてしまうような存在だったよ。」

映画『マイティ・ソー』は先行公開された56カ国で先週末だけで8300万ドルを上げ、海外の興行チャートで堂々1位を獲得。この数字は08年に全世界で5億8000万ドルの興行収入を上げた『アイアンマン』の111%にあたる。日本では7月2日(土)より丸の内ルーブル他全国拡大公開される。3D/2D同時公開となる。