日程：４月２９日
会場：丸の内ピカデリー１
登壇者：井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子、渡邉このみ（子役）、成島出監督
ＭＣ：八雲ふみね

４月２９日、丸の内ピカデリー１にて、『八日目の蝉』初日舞台挨拶が催され、井上真央、永作博美、小池栄子、が登壇しました。舞台挨拶後、子役の渡邉このみが登壇し、登壇者一人づつカーネーションを配りました。

●ご挨拶

——一言ずつ、お願いします。

井上真央「悩みぬいて、ぶち当たりながらやった作品です。演じながら、何か違う景色が見れるんじゃないかと信じて、やってきました。みなさんにも観終わった後、同じようにその景色を体感していただけたら嬉しいと思います。」

小池栄子「私も井上さん同様、悩みながらも取り組んだ作品です。観終わった後、今自分がいる場所から一歩踏み出してくれる、背中を押してくれるような作品です」

森口瑤子「私たちそれぞれが、悩みに悩みぬいて取り組んだ作品です。素晴らしい作品だって、自信を持って言えます。観終わった後には、なにか力をもらって帰ってください」

永作博美「観終わった後の余韻が、本作における大切なものなのかと思います」

——成島監督、永作さん演じる希和子が誘拐する赤ちゃんを演出するにあたって、（現場で）非常に大変だったんじゃないでしょうか？

成島出監督「はい、大変でした。観てもらってもわからないと思いますが、実は双子のキャスティングを使い、演出してました。一人が泣いても、一人がご機嫌だったら上手くいくんじゃないかと思って、浅はかに考えていましたが、双子のためか以心伝心で、一人が泣くと伝染しちゃってもう一人も泣き、そう上手く行かず。。。ですが、永作さんには頑張っていただいたので、助かりました」

——井上さん、演じる中で新たな発見はありましたか？

井上真央「お芝居しているときによく監督に、目をそらすなと言われていました。自分では人の目を見て話す方だと思っていたのですが、話しながら無意識に目をそらしてしまうことが私にあったんだと、発見しました」

——井上さんとお二人のシーンが多かったと思いますが、撮影中のエピソードはありますか？

小池栄子「井上さんがいなかったら、やり切ることができなかったと思うくらいの、私にとっての戦友です」

井上真央「同じくです。辛い時はいつも隣にいてくれた存在でした」

——森口さん、夫役が田中哲司さんなのですが、お二人でお話なさったことはありますか？

森口瑤子「田中さんはとってもひょうひょうとした方で、夫婦の空気感は出したいなとお話されていました。田中さんの役どころがどうしようもないので（笑）現場くらい大きな愛で包んで欲しいな、と（笑）」

——永作さん、渡邉このみちゃんと一緒の時間が多かったと思いますが？

永作博美「このみとは一緒に遊んだり、ご飯を食べたりしました。他の子どもたちもいたので、（私も）一緒に子ども劇団に入って、稽古を合わせていました」

——子ども劇団の劇団員としてですか？

永作博美「劇団員でした、すいません（笑）」

——最後に監督からメッセージをお願いします。

成島出監督「普段、監督をしてると映画の技術的なこと（ばかり）考えてしまうのですが、今回この素晴らしい俳優さんたちと出会えたことで、現場で一番監督として思っていたのは、あなたならできる、もっといけるということを、自分自身がそれを信じ、それを伝えていくことが演出のほぼ９割でした。それをみなさんは、僕の想像した以上にやりきってくれたので、クランクアップまで乗り切れたと考えています」

●『八日目の蝉』あらすじ
優しかったお母さんは、私を誘拐した人でした。
角田光代の衝撃のベストセラー、ついに映画化！—心揺さぶるヒューマン・サスペンスの最高峰
不実な男を愛し、子を宿すが、母となることが叶わない絶望の中で、男と妻の間に生まれた赤ん坊を連れ去った女、野々宮希和子（永作博美）と、その誘拐犯に愛情一杯に４年間育てられた女、秋山恵理菜（井上真央）。実の両親の元に戻っても、「ふつう」の生活は望めず、心を閉ざしたまま成長した恵理菜は、ある日自分が妊娠していることに気づく。相手は、希和子と同じ、家庭を持つ男だった。封印していた過去を向き合い、かつて希和子と暮らした小豆島へと向かった恵理菜が見つけた衝撃の真実。そして、恵理菜の下した決断とは……？