4月16日(土)、シネマート六本木にて公開となった窪田将治監督作品『CRAZY−ISM クレイジズム』の初日舞台挨拶が行われた。
上映後、主演の馬場良馬さん、安亜希子さん、植野堀まことさん、標永久さん、土方くるみさん、窪田監督が登場すると観客からは大きな拍手があがった。本作は人間のエゴと欲望、そして狂気を描いたクライム・サスペンスだが、舞台挨拶は終始和やかなムードで笑いも絶えない楽しいものとなった。

Q:馬場さんは初主演作品だったという事で今までとは違った意気込みはありましたか?
馬場:窪田監督は厳しい方だと聞いていましたし、主演として引っ張っていかなければいけないという思いもあり、普段は陽気な性格なのですが(笑)撮影中は少しナイーブになっていました。でも僕の中では凄く自分自身と向き合って撮影できた作品だったので、このように完成して凄く嬉しいですし、僕の成長にも繋がった作品だと思っているので監督をはじめ、スタッフの皆さんに感謝しています。ありがとうございます!!

Q:安さんは物語が進むにつれて狂気的になっていく役でしたが、役作りで難しかった点はありましたか?
台本を読んだ時点では難しそうな役だなと思ったのですが、ほぼ順番通りに撮影していったので結構スムーズに役に入っていけました。普段は中々、キレる機会も無いので気持ち良かったです!(笑)

Q:植野堀さんは映画の中では一番年上の役でしたが、実際は馬場さんの方が年上です。役作りで難しかった点はありますか?
リーダーシップを取らないといけない役だったので監督からも声の質や雰囲気に注意するよう言われてました。ただ、馬場君が年上だというのを普段から感じていないし、精神年齢的には僕の方が上だと思います!(笑)

Q:標さんは窪田監督とはもう絶対に仕事をしたくないと思ったそうですが撮影中なにがあったのですか?
標:監督の熱いムチが痛かったので、撮影が終わった時はやっと自由になれたという感じで、絶対にもう一緒に仕事をしたくないなと思ったんですけど、完成した作品を観た時に新しい自分を発見できたので今は良かったと思っています。また一緒に仕事したいです!

Q女のバトルが凄かったですが
土方:打ち合わせでは安さんと「こうやろうか」などと段取りを決めていたのですが、いざ本番になると役に入り込み過ぎて本当にムカついて、二人とも我を忘れて掴み合ってました。でも楽しかったです。

Q窪田監督、皆さんのコメントを聞いていかがですか?
監督:言いたい放題言ってますが、全部嘘です!僕はそんな厳しくもないですし、物凄く優しい監督で有名なので皆さんあんまり信用しないで下さい。(笑)

Qこの作品を作った経緯は?
監督:1つの歯車が狂うと何かしら対人関係に影響が出たり、信用していた人から裏切られたり、それが恋愛でも友情でも。最近そういう話を良く聞くなと。自分が経験した事だったりもするんですが。それを突き詰めていったらどうなるかなというのが一番最初にありました。また逆説的に周りの人達を大切に出来るようにならないといけないなという事も含めてがっつり救いの無い映画にしてしまおうという経緯で作りました。

Q:最後に一言お願いします。
馬場:人間の脆さが凄く伝わる作品だと思います。大きな地震が起きたことで人と人の繋がりだったり、心と心で支えあう事の大切さが問われている時期なので、その逆説的な意味で提示出来ていればいいなと思います。本日は誠にありがとうございました。

植野堀:皆さん今日は本当にありがとうございました。僕がこの映画を観て感じた事は、お金の大切さだったり、人との関係だったり。本当に本質的なところは見えないので、関係を少しづつ築いていく事が大切なんだなと思いました。皆さんもこの映画を通して、人との関係を考えるきっかけにしてもらえたら良いなと思っています。

監督:本日は本当にありがとうございます。皆さんに来ていただけて本当に嬉しいです。やっぱり初日というのは映画人にとって物凄く不安だったりとか、喜びだったりとか色々な気持ちが入り混じるんですけど、この主人公も同じように色々な感情を抱えていたのかなと思っています。また新しい作品でも皆さんにお会いできるよう頑張ります!