アジアNo.1アクションスター、ドニー・イェン主演映画『孫文の義士団』(4月16日公開)、『処刑剣 14BLADES』(5月28日公開)が相次いで公開される。また、ドニーが主演を務めた『イップマン葉問』、『イップマン序章』も公開され、2011年はまさにDY(ドニー・イヤー)と銘打つに相応しい年となる。
そこで配給会社のギャガとソニー・ピクチャー エンタテインメントが垣根を越えてドニー祭りを開催!
4月12日(火)、多くの作品でドニー・イェンのアクションを創り上げてきた日本発のアクションチームより、『孫文の義士団』でスタントコーディネートを務めたドニーの盟友・谷垣健治氏、『孫文の義士団』、『導火線』、『武侠(原題)』などにも参加した大内貴仁氏(『SP<野望編><革命編>』アクション監督)、『修羅雪姫』、『導火線』、『Monkey King(原題)』などに参加した下村勇二氏(『GANTZ』アクション監督)を招き、ドニー・イェンの貴重な秘蔵映像や写真も交えた、濃厚なトークショーが行われた。

【日程】4月12日(火) 18:30開演(映画本編の上映はありませんでした)
【場所】ソニー・ピクチャーズ エンターテインメント試写室(東京都港区虎ノ門4)
【登壇者】
谷垣健治(『孫文の義士団』スタントコーディネーター)
大内貴仁(『SP<野望編><革命編>』アクション監督)
下村勇二(『GANTZ』アクション監督)

【登壇者のコメント】

谷:本日は『孫文の義士団』と『処刑剣』の宣伝でここに来ているわけなんですが、皆さんできるだけ盛り上がってくれるとまた僕たちが去年から今年にかけて撮った作品が日本で上映できるんじゃないかと思います。皆さん、よろしくお願い致します。」

谷「私含め今回の3名はドニーの現場にはかかせない人間たちということで、言ってみたら毎回現場に行ってひどい目に合っている、ドニー被害者の会です(笑)」
下「えーみなさま初めまして。ドニー・イェン被害者の会会員番号2番の下村雄二と申します。よろしくお願いします。」

大「みなさん初めまして被害者の会3番手の大内と申します」

Q:日本の映画界でも活躍される皆さんがなぜドニー・イェンとお仕事をされるようになったのか経緯を教えていただけますか?

谷:「ぼくは1995年の5月、ドニーが撮っているテレビシリーズのスタントで出会ったのが始めてです。それから彼の初監督作品『危機一発97』にも呼ばれて今に至ります。」

下:「僕は99年ドイツのTVシリーズ「プーマ」っていうのがあったんですけど、ちょうど当時、マトリックスとかが公開され海外作品でも香港からアクション監督に挑むっていう流れが流行りだした時期だったんですよ。それでドニーがドイツに呼ばれたときにスタントで谷垣さん同行されていて、僕も紹介していただいて初めてお仕事をさせてもらうって形でした 。」

大:「僕はお二人と比べると結構後半のほうなんですけど、導火線からの参加でした。その前に行かれてる方からいろいろと噂を聞いていて、恐ろしいというか、むちゃくちゃなんだなという印象を持ちながら行ってまぁそこから孫文の義士団にも参加させていただきました。印象はむちゃくちゃのまま変わっていないです。」

Q:ドニーと一緒に仕事をしてきつかったことは?

下:「ドニーの現場で主役の吹き替えやれって言われたんですね。初めてだったのでやり方もわからなかったのですが、まずドニーはぼくのアクションを全否定だったんです。主役の吹き替えなんだら主役っぽくしろと。何回やってもなかなかOKが出なくて。もう泣く泣く谷垣さん伝いにこれ以上できませんって言ったらドニーが仕方なしにOK出したんですよ。そんなこんなだったのでもう二度と呼ばれないだろうと思ってたら仕事が終わってホテルにドニーがちょっと茶しに行くぞって来てくれて。聞くとドニーが『俺も若いときにユエン・ウーピンにしごかれたと。』自分と自己投影してくれてなんかこの人についていこうかなという気持ちになりましたね。」

下:「僕はドニーからなんでも学びたいっていうのがあったので、まぁ全然関係ないですけど、下着を洗ったりしましたね。当時白いブリーフを履いていて、僕が洗濯をすると「お前柔軟剤入れたのか?」「入れてない」「もう一回洗いなおせ」っていってそういうことばっかりやってましたけどね。でもいろいろためになることがありましたね。」

谷:「ドニーの現場を踏んだ人は言葉じゃ言い表せない衝撃を受けて、変わりますね。その現場がいいか悪いかじゃなくて、こういう現場もあるっていうのを知ってもらいたいと思っていますね。」

Q:『孫文の義士団』と『処刑剣』の見どころは?

谷:「現代ものが得意な人、時代ものが得意な人っていうのは分かれるんですがドニーは両方ともはまっています。その2つを比較して観ることが面白いと思いますね。」

大:「『孫文の義士団』に参加していたんですが、ドニーの見られる美の意識の高さはすごいですね。かなり引きで立っている画のシーンでドニーがモニター見て、「お前、指先曲がってただろ!」って言ってきたんですよ。僕には画が小さくて全然見えなかったんですけどね(笑)。人と見るところが違う感じはしました。」

Q:最後にドニーに対してメッセージをお願いします。

谷:「ドニー・イェンはアクション監督やりながらのアクション俳優ですから、フレームの中に自分がどう映るのか、彼は知り尽くしているし、本当にそこにこだわっています。そんな彼と香港や中国で演じさせてもらって自分たちが世界一のアクションを作っていると自負があります。これからもそれを貫いて欲しいと思います。」

下:「ドニーも48歳になりますが今後もさらに新しいアクションに挑戦し、撮り続けて欲しいですね!」

大:「ドニーが動くだけで全くオリジナルなアクションになるのでこれからも挑戦し続けて欲しいです。」