宮城県石巻市など県内各地で2010年10月に撮影された映画『エクレール・お菓子放浪記』。
上映は全国に先駆けで4月23日宮城県仙台・桜井薬局セントラルホール、石巻・岡田劇場での先行公開、5月21日から東京・テアトル新宿ほか全国順次上映が決定した。

映画『エクレール・お菓子放浪記』は、お菓子を通して様々な出会いと別れを繰り返し、戦中戦後を必死に生き抜いていくアキオ少年の成長を描いたもの。原作は、小説家・西村滋の自伝的作品『お菓子放浪記』(理論社および講談社文庫刊)で、初版以来35年にもわたって読み継がれるロングセラー作品。監督は、『ふみ子の海』で全国に感動の輪を広げてきた、近藤明男。

主演の西村アキオは、『レ・ミゼラブル』などのミュージカルに出演し、透明感あふれる歌声で観衆の心をつかんだ、吉井一肇(よしいはじめ)が大抜擢。また、アキオの養母となり、たくましい生きざまを見せる野田フサノ役に、監督が彼女をイメージして脚本を書いたという、いしだあゆみ。感化院の教師で童謡「お菓子と娘」をアキオに教える陽子先生役に、早織(さおり)。そして、行き場所をなくしたアキオを受け入れる旅回り一座の座長には、ロケ地宮城県の親善大使も務める、林隆三。他にも、遠藤憲一、高橋惠子、竹内都子、尾藤イサオ、山田吾一といったベテランが顔を揃える。

全国初の完成披露試写会が2月21日(月)に仙台で開催された。地元発映画の完成披露試写会に地元住民の期待も膨らみ、1000人のホールが満席となる大盛況となった。舞台挨拶には近藤明男監督はじめ、主演の吉井一肇、林隆三、いしだあゆみが登壇。笑いに満ちた舞台挨拶となりました。

吉井一肇:「戦争中の孤児のつらい気持ちに少しでも近づくため、ぼくも去年の宮城での撮影に、一人で参加しました。みなさんのおかげで、このようないい映画の主演ができて、本当にありがとうございました。」と、小学生とは思えない、ものすごくしっかりとした(あまりに、しっかりしてるので、場内から、笑いさえおこってました)挨拶でした。
林隆三:「私、宮城県の”みやぎ夢大使”をやっております、林隆三です(場内笑い)。5歳から6年間仙台で過ごしたんです。ご縁があって、宮城県を舞台にした映画に初めて出演でき、心をこめて演じさせていただきました。」 
いしだあゆみ:「自分としては、観ていただくとよく分かると思いますが、本当に初めてとも言える強烈なおばあちゃん役で、演じていてとても楽しかったです。こういう役ができる年まで役者をやってるなんて若いころは思ってもいませんでした。」と、楽しそうに話していました。
近藤明男監督:「本当に、素晴らしい俳優さんたちとお仕事ができ、もし映画に力があるとすれば、そのおかげです。ありがとうございました。」

4月23日(土)より宮城県仙台・桜井薬局セントラルホール、石巻・岡田劇場にて先行ロードショー
5月21日(土)よりテアトル新宿ほか全国順次ロードショー