3月22日(火)の「第3回沖縄国際映画祭」本開催を前に、3月18日(金)から21日(月)まで「Yell,Laugh&Peaceカウントダウンフェスタ」がスタートしました。この映画祭を通じ、ここ沖縄の地から、東日本の被災地へとエールをおくっていきたいと思います。

18日(金)の初日は、19日(土)に全国一斉公開される品川ヒロシ2作目の監督作品『漫才ギャング』のプレミア上映が宜野湾市民会館(沖縄県宜野湾市)で行われ、舞台挨拶に監督の品川ヒロシと岩崎役で出演している千鳥・大悟が登壇しました。

『漫才ギャング』は、大ヒットを記録した『ドロップ』に次ぐ、品川ヒロシの書き下ろし小説を自ら監督し映像化した2作目。本業である“お笑い”で成功を夢見る芸人の思いを題材に、前作以上に爽快感あふれる青春映画となっています。主人公・飛夫役に佐藤隆太さん、その相方となる龍平役に上地雄輔さん、ヒロイン役に石原さとみさんらが出演しています。

上映会の会場に集まった約1000人が開幕を心待ちにする中、2人が「私たちにも、できることがきっとある。」と胸元に書かれた真っ白なTシャツ姿で登場。まずは品川が「今、本当に日本が大変な時期ですけれど、東北地方の皆さんの笑顔を取り戻したいという思いがあります。まずは義援金という形で、皆さんのチケット代や集まった収益金を、日本赤十字社を通して寄付したいと思います。この映画が少しでも日本の元気につながればと思います」とあいさつしました。

一方、佐藤さん、上地さん、石原さんら登壇予定だったメンバーに代わり、急きょステージに上がった千鳥・大悟は「なぜ、お前なんだということは一回忘れていただきたい(笑)」と前置きし、「できることからやっていきたいと思います。映画を見て元気を出してください!」と呼び掛けました。

トークセッションでは、劇中の大きな見どころでもある佐藤さん、上地さんによる「ドラゴンフライ」の漫才の話題に。出来栄えを問われた品川は「100点!」と即答。千鳥・大悟も「品川庄司さんの漫才に似てる。僕らよりよっぽど早いテンポ。ぜひM-1前に見て、勉強したかったと思うぐらい、いい漫才だった」とベタ褒めしていました。実は、品川監督自ら、佐藤さん、上地さんの相方を務めて練習し、庄司智春が助っ人に来て漫才のお手本を見せたこともあるそうです。でも、そこは庄司らしく(!?)、「3回噛んで帰りましたけどね(笑)」と品川に暴露されていました。

「そんな庄司を主役にして映画を撮るとしたら?」という質問に、品川は「『海パン一丁で、嫁の名前を叫ぶ』っていう『世界の中心で、愛を叫ぶ』みたいな映画になると思います」とバッサリ。千鳥・大悟についても「時代劇だったらピッタリの役がある。『肥溜めを守る番人』」と、冗談とも本気とも取れる品川監督の驚きの配役と設定に、会場は笑顔に包まれました。

最後に、「今日は、上地雄輔や佐藤隆太、石原さとみちゃんに会えると思ってきた方もたくさんいると思いますが、作品の中ではたくさん見られますので(笑)。生では僕と大悟で…」と品川が恐縮しながら話すと、自然と拍手が沸き起こり、会場は温かい雰囲気に。品川は「みんなで元気出して東北の力になっていけたらと思います。ありがとうございました」と、あらためて被災地の復興への思いを口にし、深々とお辞儀をして舞台あいさつは幕を閉じました。

舞台あいさつ後には、マスコミ向けの囲み取材が行われました。その直前、ロビーに設置された「東北地方太平洋沖地震」の被災者に向けたメッセージボードに、品川は「東北地方のみなさま また一緒に声を出して 笑える日を信じて のりきりましょう」、大悟は「みんなが笑えるように 僕らもがんばります」と、それぞれの気持ちを書き込んでいました。その後、報道陣を前に、品川は「これから復興するためには、“明るさ”がないといけないと思う。人と人との絆を大事にしながら、助け合うことを僕らも忘れずにいたい」と、この映画祭に臨む気持ちを真摯な表情で語っていました。

Tシャツに書かれた「私たちにも、できることがきっとある。」の言葉。今日から始まった映画祭を通して、品川をはじめ、きっとみんながその答えを探していくのだと思います。第3回沖縄国際映画祭、本日スタートです!