涙も笑いで乗り越えるたくましい“かあさん”と、ちょっと変わった家族の絆を描き、「ダ・ヴィンチ」のブック・オブ・ザ・イヤー2007「泣けた本」第1位に選出&シリーズ累計150万部を突破した、人気漫画家・西原理恵子の感動のベストセラー「毎日かあさん」が、ついに実写化!

主人公の夫婦を演じるのは、小泉今日子と永瀬正敏。また、正司照枝、古田新太、大森南朋、田畑智子、光石研など、個性派俳優が顔をそろえています。
なお、監督は、デビュー作『かぞくのひけつ』(06)で日本映画監督協会新人賞を受賞した期待の才能、小林聖太郎を迎えました。

そして今回、映画の公開を記念して、主人公のかあさん役を務めた小泉今日子さんが、テレビ東京にて毎週水曜夜7時から絶賛放送中のアニメ「毎日かあさん」にゲスト声優として、本人役で出演する事となり、都内スタジオにおいて、アフレコ収録とミニ会見を行いました。

【アフレコ収録&ミニ会見】
日時:12月20日(月)15時00分〜
会場:T&Tスタジオ(新宿区西新宿7-7-6 トーワ西新宿ビル1F)
出席者:小泉今日子

■記者:アフレコを終えた感想をお聞かせ下さい。

●小泉今日子さん:何度かアフレコはやらせていただいたことがあるのですが、今回は本人役だったので、難しいこともなく楽しくやらせていただきました。

■記者:映画も完成し、マスコミ試写での評判も非常にいい本作ですが、撮影を終え、映画が完成した今のお気持ちをお聞かせ下さい。

●小泉今日子さん:撮影中はどの作品もそうなのですが、無我夢中で駆け抜けていった感じでした。改めて出来上がった作品を観て、「ああ、私はこういうことをやっていたんだ」と思いました。映画を作るとなった時に、監督やプロデューサーと、「世の中を少しでも元気にできる映画が作れればいいね」と話していたのですが、それは少しは実現できたのかなと思っています。

■記者:今回の「毎日かあさん」は、元々コミックで、そのキャラクターのイメージが強いと思うのですが、映画ではその辺は参考にされたのでしょうか?

●小泉今日子さん:特にアニメーションの「毎日かあさん」が好きなお子さんとかは、映画を観てガッカリしてしまうかもしれませんが、私はあくまでアニメや漫画の“かあさん”ではないので、「毎日かあさん」を描いている西原さんの気持ちを大事に考えて演じました。
ですので、お子さんと映画を観に来てくださる際には、ガッカリしないよう、大人の皆さんが、あらかじめ「アニメや漫画とは違うんだよ」と教えておいて下さい(笑)。

■記者:今回、役を演じるにあたって、実際に西原さんからアドバイスなどはあったのでしょうか?

●小泉今日子さん:撮影前は、敢えてお会いしなかったのですが、私はずっと、西原さんの作品のファンで、作品を読んでいたので、勝手に役を理解しているつもりで演じました。

■記者:今回、所謂“肝っ玉かあさん”を演じられたと思いますが、共感されたことなどはありましたか?

●小泉今日子さん:私は親になったことはないので共感というか、「お母さんというのは大変なんだな」と思いました。それに、母という仕事は、一生かけて本気でやらなければいけないんだなということに驚きました。
私が育った昭和の時代は、ああいう“肝っ玉かあさん”が実際にいたし、TVの中にもいて、地域のみんなに育てられた感じだったので、「今の時代にああいうのがあったら、もっと大らかに育てられるんじゃないかな」と思いました。

■記者:アニメで登場するご自身のキャラクターを見られてどう思いましたか?

●小泉今日子さん:似てないっちゃあ、似てないですよね(笑)。でも、映画の撮影をしている時は、髪も長かったですし、ああいった服装をしていました。あとは…実際は、もうちょっと痩せていると思います(笑)。

■記者:映画を拝見して、小泉さんの背中の演技がとても印象的だったのですが、小林監督や永瀬さんとはその辺の打ち合わせなどはされたのでしょうか?

●小泉今日子さん:現場ではガミガミかあさんで、子供たちだけではなく、小林監督にも怒ってしまったこともありました(笑)。ただ、小林監督とは、監督が助監督の時から知っているのもあって、撮影していく中で、色々とディスカッションもさせていただきました。
私は西原さんの作品を読んでいる中で、夕日を見ている西原さんと家族の後ろ姿とか、そういうシーンがとても印象的だったんです。なので、映画の中でも「もっと印象的にしたい」というようなことを永瀬さんとも相談したり、監督とも話したり、3人で作っていきました。ただ、あの後ろ姿のシーンに関しては、私と永瀬さんの意向が結構強いと思います(笑)。

■記者:現場の雰囲気はいかがでしたか?

●小泉今日子さん:映画の中の家族がそのまま楽屋に移動したような感じでした。子供達は元気にはしゃぎ回ってて、永瀬さんは1人静かに座って、それを見てニコニコしていて、私は子供達とゲームをして遊んでいて、おばあちゃんは寝転がりながら「やかましい!」と言っていたり(笑)。そうして日にちが経っていくうちに、子供達も自然な表情が出ていたし、アドリブが出来るようになっていましたね。

■記者:永瀬さんとは久々の共演だったかと思いますが、いかがでしたか?

●小泉今日子さん:「私たち、本当にどの面下げて共演してるんだ」って感じですが…(笑)。実は結婚している時に、彼の出演しているドラマシリーズに少し出たことがあるだけで、今回のようにガッツリ組んで共演したのは初めてでした。結婚したことでもそうでしたが、離婚したことで、更に共演する機会がなくなっていってしまったので、とても残念だったのですが、時間が過ぎて、こういうチャンスが出来て、今回、同業者としてガッツリ共演をさせていただいたのは本当に良かったです。
また、子供達がいたことで、難しくなく簡単に家族になれました。子供たちが自然に親にしてくれた気がしました。