1990年に日本で劇場公開された『ゴースト ニューヨークの幻』は、サスペンスとラブファンタジーがミックスされた質の高さと、デミ・ムーアとパトリック・スウェイジの演技に日本中が涙し、当時、観客動員400万人、興行収入58億円の大ヒットを記録しました。

そして、20年後の2010年。舞台を日本に移し、新たなアジア版『ゴースト』が誕生しました!ヒロインの星野七海を演じるのは、日本を代表する女優、松嶋菜々子、そして恋人のジュノ役を日本や韓国で絶大な人気を誇る俳優、ソン・スンホンが演じます。

この度、本作がついに公開初日を迎え、東京・有楽町の丸の内ピカデリー1にて初日舞台挨拶が行われました。

舞台挨拶には、松嶋菜々子さん、ソン・スンホンさん、鈴木砂羽さん、芦田愛菜さん、樹木希林さん、大谷太郎監督という超豪華キャストらが登壇し、超満員となった会場は、スターの登壇に大盛況となりました。

また、韓国での公開が先日の完成披露の際に発表されましたが、さらに、今後、台湾、タイ、香港、シンガポールでの上映も決定したことが発表されると、客席から大歓声が上がりました。

◆『ゴースト もういちど抱きしめたい』初日舞台挨拶
【日時】11月13日(土) 12:30〜
【場所】丸の内ピカデリー1
【登壇者】
松嶋菜々子、ソン・スンホン、鈴木砂羽、芦田愛菜、樹木希林、
大谷太郎監督
【MC】佐藤良子(日本テレビアナウンサー)

●松嶋菜々子さん:
本日は朝からわざわざ足を運んでくださり、ありがとうございました。
こんなに沢山のお客さんがお越し下さって、とても感激しています。

映画の中でムーミンを描くシーンがあるのですが、最近、「本当にあんなに下手なムーミンを描くの?」と周りの人から言われるんです。でも、あれは決められた絵だからです、ということを今日はお伝えしたいと思っておりました(笑)。

オリジナル版を観て、心に残ってる方々もたくさんいらっしゃると思いますが、今回のアジア版は少し設定が変っているので、新鮮に観ていただけたかと思います。

是非この映画を観て、皆さんの周りの大切な人を思って温かい気持ちで帰っていただけたらと思っています。そして、気に入っていただけたら、何度でも観ていただきたいと思っております。
今日は本当にありがとうございました。

●ソン・スンホンさん:
(日本語で)こんにちは、ソン・スンホンです。

今日はこんなにたくさんの方々にお越しいただき感謝しています。
この映画は夏にずっと撮影をしていたのですが、本当に素晴らしい共演者とスタッフに囲まれて一生懸命頑張りました。

また、オリジナル版以上の感動を皆さんにお伝えしたいと思って撮影をしていましたので、皆さんにとっても楽しい時間になってくれたら嬉しいです。

それから、この映画がもっともっとたくさんの方に愛されるよう、是非皆さんの周りの方にも広めていただければと思います。

●樹木希林さん:
ねぇ、ばあやどこ?どこなの?

(客席の皆さんが手を挙げる)

あぁ、いた!
映画はどうだった?

(客席から盛大な拍手が起こる)

よかったって(会場爆笑)。

●鈴木砂羽さん:
この映画は夏から撮影をはじめ、秋を迎え、本日公開となりました。
私たちキャスト・スタッフにとって、こうして初日に皆さんの顔を見られることが一番嬉しいことです。

映画というのは、この初日から始まると思うので、皆さんもお家に帰られたら、家族、友達をはじめ、mixi、Twitterなどでも、どんどん広めていただきたいと思います。

ちなみに、撮影中に2人で描いていたのですが、松嶋さんの描かれたムーミンは上手です(笑)。

●芦田愛菜さん:
少女のゴーストを演じた芦田愛菜です。
今日はこんなにたくさんの人が来てくれて嬉しいです。
ありがとうございます。

●大谷太郎監督:
今日はありがとうございます。
良いことを言おうとしてたのですが、忘れてしまいました。

今日は観に来ていただいて本当にありがとうございました。

●MC:
松嶋さん、七海は愛する人を残して命を落とし、ゴーストになる役でしたが、演じる際に心がけたことなどはありますか?

●松嶋菜々子さん:
本当に純粋に初めて出会ったジュノに対して、直感的に魅力を感じて、自分の知らない陶芸の世界に連れて行ってくれる彼の世界観や優しさ、そして純粋さに惹かれていったんだと思います。ですので、その気持ちのまま、特に役作りはせずに演じました。

また、撮影中はとても緊張しました。1つ1つのシーンを丁寧に積み重ねて、2人の時間を濃密に描いていったので、食欲がなくなるような緊張感の中での撮影でした。

●MC:
ソンさん、今回は日本人のキャスト、スタッフに囲まれての撮影でしたが、その中で「言葉の違いは大きな問題ではないと思った」、とお聞きしました。
その辺りをお聞かせいただけますか?

●ソン・スンホンさん:
最初にオファーいただいた時、この作品に出演しない理由はありませんでした。

ただ、ひとつ引っかかっていたのが日本語の問題でした。
「どうして今まで日本語を勉強してこなかったんだろう?」と、とても後悔したのですが、もし、この作品に出演しなかったら、後になって後悔するだろうと思ったので、自分にとっては挑戦でしたが、出演させていただくことにしました。

また今日という日を迎えることができて、立派な監督さんや出演者の方々と一緒に作品を作れて、こういった機会はもうないのではないかというくらい、「出演できてよかったな」と毎日思っています。

言葉も国籍も違う中でやっていくということが少し心配でしたが、人と人が出会って、愛の気持ちを交わすという部分では、「言葉は全てではないんだ」と思うことができました。
初めての経験で不思議でしたが、とても素晴らしい経験、思い出ができたと思います。

●MC:
樹木さん、映画をご覧になったお客様は、お気づきかと思いますが、今着ていらっしゃる衣裳とかつらは劇中のものですね?
ご自分で衣装を用意されたとお聞きしましたが?

●樹木希林さん:
そうですね。ばあやがいなくなっちゃいましたし、マネージャーもいないので、今日はひとりでここまで来ました(会場笑)。

●MC:
松嶋さん、ソンさんと初めてお仕事をご一緒されたとのことですが、おふたりの印象はいかがでしたか?

●樹木希林さん:
松嶋さんは背が高いし、顔が可愛くて綺麗です。
でも、一番素敵なところは性格が男の子みたいに真っ直ぐなところですね。

ソンさんは…言葉がなくても何度も抱いていただきました(笑)。
リハーサルを結構やったので、たくさん抱き合えました(笑)。

●大谷太郎監督:
希林さんはご自分のカメラをお持ちになっていて、ソンさんと記念撮影をしていましたよね(笑)。

●MC:
鈴木さん、役作りをする上で監督と話し合われたことはありましたか?

●鈴木砂羽さん:
監督とは役のことについてそんなに話してはいなかったです。
今回の役は、悪人になりきれない、心に余裕がない女性の役なので、そういう部分が出せればいいなと思って演じました。

でも、試写で自分の役を観たときは、「この人は絶対悪人だ」と、思いました。自分の顔つきが悪人っぽくて、怪しいと思いましたね(笑)。

●MC:
続きまして、愛菜ちゃん、涙を流すシーンがありましたがいかがでしたか?
大変でしたか?

●芦田愛菜さん:
大変でしたが、OKを出してもらって嬉しかったです。

●MC:
さて、先日の完成披露試写会で、今月25日に韓国公開が決まったとお伝えしましが、さらに台湾、タイ、香港、シンガポールでも公開されることが決定しました!

大谷監督、まさに「アジア版」としてアジア各国で公開されることが決定したわけですが、いかがでしょうか?

●大谷太郎監督:
すごく嬉しいです。松嶋さんの演じられた七海と、ソンさんの演じたジュノのふたりのラブストーリーが広がっていくのは嬉しいです。

●MC:
最後にソン・スンホンさん、松嶋菜々子さんからご挨拶をお願いします。

●ソン・スンホンさん:
今回初めて日本の映画に出演して、日本の監督さん、俳優さんたちと一緒に撮影しました。最初は心配ばかりでしたが、今思うと、「この映画に出演していなかったら、今頃どうなっていたのかな?」と、思いえるくらい、出演できたことが嬉しいです。

僕にとって一生忘れられない思い出、作品になりました。
皆さんも僕と同じように感動を心に残してほしいと思っています。

皆さん、どうかお元気で、そして幸せに過ごしてください。
今日はどうもありがとうございました。

●松嶋菜々子さん:
私もソンさんと同じく、この作品のお話をいただいた時は本当に悩みました。
「あの『ゴースト』を私が出来るのかな?」と、悩んだのですが、最後は、これも出会いですし、やらせていただこうと決心したしました。

私にとってこの作品が出会いだったように、皆さんにも色々な方と出会って、友情、愛情、無償の愛とたくさんの愛を育んでくださればいいな思っています。

そして、そんな風に人と人との繋がりを大切にして皆さんにも過ごしていただきたいと思いますし、私自身もそういう風に過ごしていきたいと思います。

今日は本当にありがとうございました。

以上