この度、益岡徹の長篇映画初主演作、『脇役物語』が10月23日より公開される運びとなりました。
万年脇役俳優のヒロシ(益岡徹)は 私生活でもいつも脇役。突然訪れた恋に動揺しながらも、人生の主役は自分自身だと気づいていく人生讃歌です。劇中でキスシーンを披露した益岡徹と永作博美、さらに、この上なく豪華な脇役・松坂慶子、本作のメガホンをとった緒方篤監督が揃って公開初日に舞台挨拶を行いました。さらに、監督のご両親・緒方貞子さん、緒方四十郎さんも客席で舞台挨拶をご覧になり、場内があたたかい空気で満ち溢れたイベントとなりました。

映画『脇役物語』初日舞台挨拶ご取材概要
◆日時:10月23日(土)
◆場所:ヒューマントラストシネマ有楽町(千代田区有楽町2-7-1有楽町イトシア4F)
◆登壇者:益岡徹、永作博美、松坂慶子、緒方篤監督

【登壇者のコメント】
益岡:緒方さんの前回の短編映画『不老長寿』から、今回の『脇役物語』まで出してもらえたこと、主演として使ってもらえたこと、役者としてとても意味のあることをやらせてもらいました。

永作:今までなかった新鮮な現場を味わえたことが、今回の財産です。

松坂:素敵な役をいただきまして、ラブシーンがあるっていうのは本当にいつ以来かしら?とてもうれし恥ずかしという感じでしたが、楽しかったです。柄本君もとてもさわやかな方で、2人で相談しながらやりました。先ほど拝見しましたが、何だか自分が少女のように初々しかったように思います。ほっとしました。素敵なスタッフとお仕事できて楽しかったです。アメリカ暮らしの長い方なので、ユーモアのある、人の心のある、繊細なところまで包んでくれるようなところもあって、素敵でした。

緒方:素敵なスタッフや役者の方に支援されてこうやって一般公開できて嬉しいです。

MC:年の差カップルが何組も出てきますね。
益岡:恋愛感情をもってハッピーエンドと、いうのは今までにあまり経験したことがないんですけど、実際の永作さんという若く、僕の恋人になるわけないやという方とやらせていただいて・・・なんだかリアルな感情を味わいながらできました。
永作:楽しくやらせていただきました。益岡さんは、リアリティを持って、距離感もとってやってくださったので、不思議な感覚を持ちながら「お芝居なんだよな、これ」なんて思いながら撮影に臨めました。

松坂:そんな設定をお考えになって。衣装合わせの時に、映画の中よりも前、出会った時の2人をワークショップしたんです。即興劇をやって、だんだんとリラックスできました。そうそう、初日の撮影の時に夢を観たんですよ。湖にカメが泳いでて、カメが万歳したんですよ。願望だったのかしら?

MC:テニスにフラダンスに陶芸に・・・と多趣味な役ですね。
松坂:ちょうど撮影の時期にフラダンスをやっていたんです。曲も、提案させていただいた中で取り上げていただいて良かったですね。そして益岡さんのダンスが本当に面白かったです。
監督:あれは海外でも爆笑してましたね。

MC:キャスティングはどのようにされましたか?
監督:以前の短編映画『不老長寿』でも益岡さんに出ていただいたのですが、演技がお上手でコミカルな演技ができる方だと実感していましたし、コメディは演技が上手な方じゃないとできないと思うので、今回の映画も初めから益岡さんにお願いしました。今回は、警官の服を着て東京中を走り回ってる益岡さんのイメージを膨らませました。
ヒロインのアヤは、ガールとウーマンの中間のような人物なので、それだけのエネルギーが必要だと思いました。いろんな映画を借りて観て、女優の候補をいっぱい考えて、それでも見つかりませんでした。その頃に、キャスティングの白鳥さんにお会いして、御協力いただけることになりまして、白鳥さんから永作さんのご提案を受けました。その後にみんなで映画『人のセックスを笑うな』を観て、いける!と。
演技が上手でコミカルな方は結構限られていますが、松坂さんはその中の一人ですね。黒岩夫人の役は、チャーミングでコミカルで、いろんな役が出来る方じゃないといけないんです。松坂さんの他には考えつきませんでした。
そういう意味では、もしここにいるみなさんに断られていたら、コンビニで私が走ってる(本編で監督が出演しているシーン)だけの映画になったかもしれないですね。皆さまの支援で成り立って、こうして公開出来て、信じられません。

MC:監督自身がユニークな感じがしますね。役者の皆さんは、現場はいかがでしたか?
益岡:劇中での話ですが日本でも名前で呼び合うことはあるけれど、こんなに早く名前で呼び合う関係っていうのは、まだ2人は仲良くなってないし、って思ったりね。そこは監督が飛躍するとこはしてほしい、っておっしゃって。あと・・・お昼、監督は一緒に食べなかったですね。というのは、監督はお話し出すと止まらなくなるんです。すると監督のお昼の時間がなくなるので・・・それで楽しかったっていうのは変ですね(笑)

MC:永作さんは監督のことを個性的な方とおっしゃっていましたが、いかがでしたか?
永作:特徴がたくさんありすぎてか、個性的としか言い表せなかったんですよ。サービス精神が旺盛で、いつもみんなのことを見ていて、だからずーっと話しちゃうのかもしれないですね。そして、みんなを平等に見ていらっしゃいます。そんな印象を受けました。

松坂:監督は大変なインテリさんですけども、少年みたいにいろんなことを面白がって、独自の視線を持っていらっしゃいますね。
少し話がそれてしまいますが、以前NYに住んでいたことがあったんです。アパートの2階だったんですが、雪が降ってる日にゴミ袋を2つ出そうと持って降りたら、ゴミの車がちょうど行っちゃうところだったんです。でも止まってくれて。そしたら、がっちりしたゴミ収集車のおじさんが出てきて、ナイトのように、ゴミ袋を持って行ってくれたんです。その日は、ナイトに出会ったお姫様みたいな気持ちで、ずっと気分が良かったです。そういうね、ちょっと幸せになったり、心豊かになったりするのは、ちょっとしたウィットや愛でハッピーになるでしょ。そんなことを、この映画を観て感じたんです。監督にはこれからもこういう、工夫ひとつでハッピーになれる映画を作っていただきたいなと思っています。

益岡:なぜ出来たかという熱い思いを知ってほしいですね。監督のかつてのご友人や知人が「篤に映画を撮らせてやろう」と思われて、それで製作費を出していただき、出来たんです。そういう人達の思いが加わっているということ、こういう成り立ちの仕方のあった映画は滅多にないんです。これが続いてほしい。そういう意味でも成功してほしいです。