俳優・榎木孝明が企画・主演した映画『半次郎』(配給:ピーズ・インターナショナル)が、10月9日(土)より全国順次公開される運びとなりました。榎木の故郷、鹿児島の志士・中村半次郎の波乱に満ちた生涯を描いております。
つきましては、本日9月29日(水)、13年の企画を実現し、主演も務めた榎木孝明さん、時代劇に初挑戦したAKIRA(EXILE)さん、半次郎に想いを寄せるヒロイン役を演じた白石美帆さん、五十嵐匠監督による舞台挨拶、さらに歌手・平原綾香さんによる主題歌「ソルヴェイグの歌」のミニライブを行いました。先日パ・リーグ優勝を飾ったソフトバンクホークスの川崎宗則選手からの熱いメッセージもいただきました!

場所】新宿明治安田生命ホール(新宿区西新宿1F)
【登壇者】榎木孝明、AKIRA(EXILE)、白石美帆、五十嵐匠監督
平原綾香(本作主題歌「ソルヴェイグの歌」を披露)
【日程】9月29日(水)

【登壇者のコメント】
榎木:企画・主演と大胆なことをやってしまいました。是非楽しんでください。
AKIRA:榎木さんの熱い情熱に心を打たれて、魂を込めて演じました。人生に影響を与えてくれた作品です。
白石:本当に幸せでした。さととして榎木さんやAKIRAさんらと演じることができ、現場も温かく、一丸となって魂をこめて作った作品です。
監督:歴史は光があたっている人間ばかりではありません。今は龍馬ブームで光があたっていますが西南戦争は影の部分で命をかけた男たちがいて、彼らは影でありながら生を全うしました。そんな彼らの生きざまを観て欲しい。AKIRAさんの演じた永山弥一郎役は、鹿児島の人ですが屯田兵をやっていた男です。北海道から薩摩に帰って、いろんなことを背負って…といろいろなことを抱えていました。13年の企画を結実させた榎木さんには、敬意を表します。

MC:13年の企画中村半次郎にどれだけ
榎木:歴史には隠された真実があります。スポットによって歴史の認識が変わってくる、という面白さがあります。「篤姫」は以前は鹿児島では全く知られていなかったけれど、大河ドラマをやったことで今は多くの人に知られていますよね。西郷隆盛さんや大久保利通さんは有名ですが、今回の映画では、影に隠れた鹿児島の偉人にスポットをあてました。私は鹿児島生まれの鹿児島育ちですが、中村半次郎という人物に憧れ、尊敬している人です。人斬り半次郎というイメージが小説の影響で一人歩きしているきらいがありますが、半次郎は好き好んで人殺しをしていたわけではありません。そういう認識を変えたいと思って、作った映画です。

MC:九州で先行公開して大成功でしたね。
榎木:私の故郷の、鹿児島県伊佐市が協力してくれましたが、そこでは2日間で5000人来てくれました。3万人の小さい町なんですけどね。感無量でした。

MC:AKIRAの立ち回りについて。初めての時代劇挑戦だと思いますが、いかがでしたか?
AKIRA:実際に実在した人物を演じるのは初めてのことでしたので、プレッシャーでした。天国にいらっしゃる永山弥一郎さんご本人が、「俺はそんな甘っちょろい人生を送ってないぞ」と言われるような失礼があってはいけないので、実際にはお会いしたこともない方だけれど、映画の中で精いっぱい生き抜こうと思いました。
MC:榎木さんからアドバイスはありましたか?
AKIRA:自顕流という独特な剣術が出てくるのですが、衣装合わせの時から、榎木さんや周りのお弟子さんに相手をしていただき、アドバイスをいただいたりしました。
榎木:立ち回りがすごい大変な役なので、正直なところ心配でした。本番、AKIRAさんの立ち回りを観て、初めて鳥肌が立ちました。30年時代劇なんかもやらせていただいてきて、演技がうまい役者さんなんかも何人も見てきましたが、初めて鳥肌が立ちました。AKIRAさんが魂の芝居をしたからだと思います。

MC:榎木さんからプレゼントがあったそうですね?
AKIRA:ある日一緒にお風呂に行った時に、榎木さんが「僕はいつもふんどしを履いているんだ」とおっしゃって、次の日に榎木さんの奥さんがふんどしを作ってくれました。何だかルーズなんですが、慣れてくるとより昔の人たちを体験でき、気合いが入りました。撮影の時にもふんどしを履きましたよ。
榎木:本当に履いてくれると思わなかったよ(笑)でも時代劇の撮影時は、ふんどしだと気持ちが全然違うんです。はやらせましょうか。
AKIRA:そうしましょう。

MC:白石さんは凛ととしている役でしたね、演じられていかがでしたか?
白石:さとさんも実在の人物で、京都のキセル屋の娘なのですが、生涯70歳以上まで一人身を貫いた女性です。さとさんの想いや当時のことを考えると、女性ならではの気持ちになるというか、戦場には行けないので戦えないけれど、芯を強く持って、強い女性でありたいなと思いました。AKIRAさんがふんどしを履いたように、私も当時の人と同じく何もつけていないようにしようと思いました。さすがに出来なかったんですが…
榎木:想像してしまいました。すいません。
白石:さとさんに畏敬の念を抱いて演じてよかったです。さとは半次郎様がいたから強くなったんだと思うんです。半次郎様の生き様がいろんな人に影響を与えていますよね。女性目線で観ていても骨抜きでした。
榎木:「半次郎様」ですからね!お墓参りなんかも行かれてね、すごいと思います。

MC:本日は、主題歌を担当された平原綾香さんがいらっしゃっています!(平原さん登場)
「半次郎」ご覧になったそうですが、いかがでしたか?
平原:涙が出てきました。良い映画ですね。出てくるお侍さんたちはみな志が高く、かっこ良かったです。そして女性は皆芯が通っていて、かっこいい。私に生きるヒントをくれたように思います。

MC:主題歌「ソルヴェイグの歌」について
平原:ソルヴェイグは女性の名前なのですが、ずっと男性を待ち続けた人なんです。半次郎様を待ち続けたさとさんと同じですよね。先ほど白石さんが、さとさんは生涯一人身を貫いた方とおっしゃっていましたが、ソルヴェイグも生涯一人身を貫いた方なんです。また、中村半次郎さんと作曲家は同じ時代に生きていたそうなんです。なんだか、なるべくしてなったのかな、と思います。

MC:榎木さん、いかがでしたか?
榎木:あなたのファンなんです。あなたのCDいっぱい持っていて、あなたと決まった時は嬉しかったんですよ。映画にぴったりの曲なんです。エンドロールまで楽しみにしてください。

MC:ここでメッセージを紹介しましょう。先日パ・リーグで優勝を飾ったソフトバンクホークスの川崎宗則選手から、応援メッセージが届いています。

薩摩武士・中村半次郎の男気は、古き良き日本人の心を感じさせてくれるものがあります。決して自分のためではなく、故郷を、そして仲間を思っての行動には、今に活かせる精神力の強さがあると思います。鹿児島出身の僕としても、ぜひ大勢の方に観てほしいと思います。

榎木:九州にキャンペーンに行ったとき、3連戦次第で優勝がかかっていて、どうなるか!?って時に、3戦全勝したんですよ。川崎選手も熱い男で、彼も優勝に導いた一人だと思います。

MC:最後に一言お願いします。
榎木:大胆な企画でここまで辿り着いて、ほっとしています。彼らの生き様のかっこよさを描きたかった。今日本ではいろんな事件が起きていて、日本は自信をなくしていると思うんです。日本人は、精神性を含めて素晴らしい民族なんだということ、またそういった誇りを取り戻してほしい、という想いを込めて作りました。男性も女性もかっこよかった時代のことを観てほしいです。この映画は、「情熱」がキーワードだったんですが、五十嵐監督も情熱の人なんです。