映画「ヤクザガール」が20日、東京・浅草公会堂で開催された「第3回したまちコメディ映画祭in台東」で特別招待作品として上映され、セルゲイ・ボドロフ監督、主演の荒川ちからが舞台挨拶を行いました。

 「ヤクザガール」の監督は『コーカサスの虜』(1996)、『モンゴル』(2007)と過去2度のアカデミー外国語映画賞にノミネートされた、セルゲイ・ボドロフ。主演には映画初主演となる11歳の美少女、荒川ちか、ほか六平直政、新井浩文など豪華日本人キャストが揃いました。

■実施日時:9月20日(月・祝)
■場所:浅草公会堂
■ゲスト:セルゲイ・ボドロフ監督(62)、グカ・オマロバ監督(41)、荒川ちか(11)、六平直政(56/むさかなおまさ)、佐藤佐吉(46)、山神佳誉(29/やまがみよしたか)

【ボドロフ】
 我々はこの映画をロシア日本コメディと呼んでいます。ロシアではすでに上映され大変大盛況で、皆さんに愛されています。日本の方にも気に入って頂けたらと思います。今回は自分一人ではなく、グカ・オマロバと一緒に監督をして作りました。この作品が出来上がったのは、ここにいるキャストの方、ここにはいない日本のキャストの方が力になってくれたおかげです、ほんとうにありがとうございました。

 そしてキャストだけではなく、この映画を作るために日本の多くのスタッフが協力してくれました。荒川さんに剣道を教えてくれた先生、習字を教えてくれた先生、オペラを教えてくれた先生、友人であり映画に出演しているアサイさんなど、今日は皆さんお客さんとして来てくれているので、この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。

 以前からコメディをやってみたいと思っていました。ですが、ストーリーはすごくシンプルなものにしたくて、日本とロシアの映画という中で何ができるか考えて発案しました。また、ロシアの現状の中で警察がいい人ばかりではないとか、そういった社会の問題を取り込みました。

 「モンゴル」で浅野忠信さんと仕事をさせて頂いて、それがきっかけで日本のキャストの皆さんと仕事がしたいという思いが強くなりました。同時に今回、日本のキャストのみなさんとご一緒して、「モンゴル2」をやる時は一緒にやろうと言っているので、またみんなで仕事が出来ると思っています。

【オマロバ】
 したコメで上映されることに感謝をしています。みなさんが気に入ってくれればと思っています。日本のキャストの皆さんと仕事ができてとても楽しかったです。特に荒川さんはロシアでずっと一緒に撮影をしましたが、すごくプロ根性を見せてくれて、スタッフの方からもとても人気者でした。

【荒川】
 ウラジオストックの映画祭ですでに観ていたのですが、今日字幕入りを初めて見て、意味の分からなかったところが分かって嬉しかったです。それと皆さんの演技がすごく上手でよかったです。
ロシア語を覚えるのは一ヶ月しかなかったので大変でした。また、剣道を前からやってみたいと思っていたので、機会があって嬉しかったです。次はアクション映画に挑戦したいです!

【佐藤】
 この映画を見るのは今日が初めてなので、みなさんと一緒に楽しませて頂ければと思います。

【山神】
 初めて仕上がりを観させて頂きましたが、やっている時はすごく真面目にやっているのですが、映像になるとちょっと滑稽で、テンポが良くてすごく見やすい作品になったと思います。何回も六平さんに頭を殴られているのですが、思い出してちょっと頭がズキズキします(笑)

【六平】
 マネージャーから電話があって、「したコメに呼ばれている」って聞いて、いつコメディ撮ったんだろうって言ったら、「ヤクザガールで呼ばれています」って、呼ばれるまでコメディって知りませんでした(笑)人間必死にやっていることが一番笑えるものかもしれませんね、笑わせようと思ってやったことは意外と面白くなかったりね。

 映画は面白かったですね。軽い感じで、笑いました。習字のシーンで「義理」とか「人情」を書くのかと思ったら、監督が「ほ」を書いてくれって(笑)日本に来た時に気に入ったって(笑)ひらがなで「ほ」って書きました。