ヌーベルバーグの鬼才ルイ・マルの鮮烈なデビュー作にして最高傑作と謳われる「死刑台のエレベーター」。その映画のリメイクが、世界で初めて日本で実現しました。主演は今最高に旬な2人、吉瀬美智子と阿部寛。愛の欲望に運命を狂わせ、もがき、さまよう男女の姿を、身もだえするほどの心理描写で熱演。さらに若手演技派の玉山鉄二、そして人気急上昇の北川景子が、もうひとつの殺人事件に手を染めるカップルを鮮烈に演じます。監督は「独立少年合唱団」や「いつか読書する日」など国際的に評価の高い緒方明。大人のための極上のミステリー『死刑台のエレベーター』は10月9日(土)公開となります。
9月21日(火)、福岡にて行われた『死刑台のエレベーター』舞台挨拶付き試写会に、主演の吉瀬美智子と監督、緒方明が登壇。魔性の女を演じた吉瀬美智子さんの出身地・福岡ということで、リラックスしている様子。本作の魅力や恋する女の強さを語りました。

< 緒方 明 監督 >
Q:ほぼ地元での舞台挨拶はどんなご気分でしょうか?
普段はあまり緊張しないですが、今日は地元なので珍しく緊張しています。

Q:名作のリメイクを引き受けたのはなぜ?プレッシャーなどはありませんでしたか?
映画史に残る名作なのでプレッシャーは大きかったです。最初話を聞いたときはとんでもないことをするなと思ったけど、監督として、1映画ファンとして逃げずにチャレンジしたかった。

Q:この作品を作るうえで、大切になさったことや譲れなかったことは?
昨今、リメイクは多いが、失敗作が多かった。それは、無理に新しいことをやろうとしすぎるから。
オリジナルの魅力を壊さずになおかつ、「いま」を取り入れることが大切。作品の普遍的な良さをルイ・マルから引き継いで作ろうと心掛けました。

Q:吉瀬さんを演出しての感想を教えてください。
「福岡の女だな、」とつくづく思いました(笑)サバサバしてるし、演出していて楽しかった。

Q:皆さんに一言
面白かったら、ぜひ周りの人に勧めてください。電車の中で「死刑台のエレベーター面白かったね」って、大きな声で話してください(笑)

< 吉瀬 美智子 さん >
Q:地元で、主演作品の舞台挨拶をなさるのは、どんな気持ちですか?
知り合いがたくさん来ているので、私は気がゆるんでいます。やっぱり地元は安心しますね。

Q:名作のリメイクということへのプレッシャーはありましたか?
オリジナルを実はそれまで知りませんでした。なのであとから知って、「とてもすごいことをしようとしてるんだ」とプレッシャーがおいかけて来ました。本作が完成してから、リメイクはちゃんと見直しました。

Q:オリジナル版との共通点、また相違点について、とくにおもしろく感じられるのはどんなところでしょうか?
時代も、国も違う作品なのに、よくこんなに、オリジナルの空気感を壊さず現代に持ってくることができたと思います。筋は変わらず、いまという時代を組み込んで、本当に面白い作品になっていると思います。

Q:芽衣子という女性はどんな人物なんでしょうか?また演じる上で大切になさったことは?
不倫して、殺人を促す恐ろしい女性ですからね(笑)。でも、好きな人に好きという、一途でまっすぐなところがあって、恋する女って強いんだなーと感じました。

Q:演じるうえで、監督からはどんな要求がありましたか?
とにかく心身ともに健康な状態で現場にきてくれればいい、と言われ、安心しきって臨めました。
演出は細かく、「壁に頭をつけているように動かさないで」など、丁寧に指示してくれました。

Q:皆さんに一言
たくさんの人に観てほしい。オリジナルを知っていても知らなくても楽しめる作品です!