第3回したまちコメディ映画祭in台東・『こまどり姉妹がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』舞台挨拶
1960年代を一世風靡し、昨年50周年を迎えた双子歌手、「こまどり姉妹」。北海道から上京した後、浅草の飲み屋を「流し」で生計を立てていた頃にスカウトを受け、「浅草姉妹」でデビュー。事務所を台東区にかまえ、台東区の地元歌手として活躍してきました。
ともに戦後を生き抜いてきた観客は歌に酔い、貧乏話に笑い転げ、最後は1人残らず涙を流す。72歳になった現在も彼女らはユーモラスな語り口で人生を語り、観客に笑いと涙と感動を与え続けています。
そんな歌と涙と笑いに満ちた双子姉妹の半生を綴った音楽ドキュメンタリー『こまどり姉妹がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』を、故郷である”浅草”の映画館で上映!会場にこまどり姉妹もやって来ました!
●実施日時:9月17日(金)
●場所:浅草東映劇場
●ゲスト:こまどり姉妹(72)
●MC:いとうせいこう、大場しょう太
■栄子さん:
みなさまようこそお越しくださいました。自己紹介させて頂きます。まあどっちでもいいんですが。栄子の方です。
■敏子さん:
敏子です。よろしくお願いいたします。懐かしくて言葉もありません。11歳の時に浅草に助けて頂いてここまで来ているわけです。ほんとに第二の故郷です。
■栄子さん:
嬉しいわよねえ。
■敏子さん:
今日は何から話せばいいか分からないんですけど、映画を見ていただければ生きてきた半生を見て頂けると思います。
■せいこうさん:
2人の半生の映画をこの浅草で共有するってことですね。
■敏子さん:
何度観ても泣いてしまいます。お化粧が崩れますからね。今日は上映後に写真撮影や握手もさせて頂きたいです。
■せいこうさん:
この映画去年も公開されてましたよね。浅草台東区にとってもこまどり姉妹さんにとっても思い出の地なんではないですかね。
■敏子さん:
そうですねーこの年になって続けられるのも本当にみなさまのお陰でして。私たちももう72歳になりますから。この前も、敬老会に行ってきましてどうやって元気に長生きできるかお話させて頂きました。未だに歯も自分の歯ですし。メガネも掛けずに新聞も読めますし。
やっぱり必死に生きたってことが、今に全部繋がっています。だから今でも2人で1日20分歩いてるんです。2人は姉妹っていうより、よい親友なんです。
■大場さん:
今もお二人が歩いている後ろ姿を見て、うまく寄り添って互いに互いを気づかってるんだなーと思って胸にくるものがありました。
■栄子さん:
どっちかが潰れちゃったら、こまどり姉妹がなくなっちゃいます。一年でも長く着物着ながら頑張りたいなと思います。
■大場さん:
僕も小さい時からこまどり姉妹さんをスタートして見ていました。お二人は歌が好きでこの道に入ったんだろうなって思ってましたが、そうではなくて生活のために歌っていると聞いて正直ビックリしました。
■栄子さん:
歌は大好きですけれども、親孝行のためにやったわけでしょ。親も死ぬまで感謝してくれてました。
■大場さん:
妹さんが大病を患ってもお姉さんが頑張っていらっしゃいましたよね。
■栄子さん:
そりゃあ一心同体ですから。
■大場さん:
妹さんを気丈に励ましてね、ほんとすごかったですよ。
■栄子さん:
それはね、しょうがないですよ。自分と一緒ですから。こちらが居なくなったら、私も居なくなりますから。一心同体ですから。近々本が出るんです。どうやって苦労を乗り越えられたのか、その方法とか心構えを書かせて頂きました。映画も見て頂ければ(そういうことを)分かると分かると思います。
■大場さん:
本はいつ頃ですか?
■栄子さん:
今年中です。
■大場さん:
おととし50周年ですね。
■栄子さん:
今年で52周年です。年とるのも早いわね
■大場さん:
こまどりさん姉妹さんも映画の中で日々を楽しく生きる秘訣を語ってらっしゃいますよね。それってシンプルだけど大切なことですよね。
■敏子さん:
生きてる限り苦労はつきものなのよ。色んな苦労があっても、生きてる証拠だなって思って、それを乗り越えれば幸せが来るんじゃないかなって思うの。
■大場さん:
いいこと言う!
■敏子さん:
苦労を苦労と思ったらすぐ体にきちゃう。