この度、秋から冬にかけて時代劇映画を配給する5つの映画会社が共同で、サムライ・シネマ キャンペーンを展開することになりました。

全国の映画館で、該当の5作品を見ると応募できるプレゼントキャンペーン、書店での原作フェアプレゼントキャンペーンを中心に、「サムライ・シネマ」5作品の興行を盛り上げて行くキャンペーンです。

そして、その応援団長に、サッカーW杯でサムライブルーを率い、日本を感動の渦に巻き起んだ、「現代のサムライ」岡田武史氏に就任いただくことも決定しました。

本日、9月17日、そのキックオフ・セレモニーが行われ、各映画会社代表ならびに各作品の出演者一同が登壇し、作品にかける思いなどを語りました。

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【サムライ・ シネマ キャンペーン キックオフ・セレモニー 概要】

■日時:9月17日(金)15:45開始
■会場:時事通信ホール(東京都中央区銀座5−15−8)

■出席者:

【映画会社代表】
・東宝株式会社 代表取締役社長 高井英幸
・東映株式会社 代表取締役社長 岡田裕介
・松竹株式会社 代表取締役社長 迫本淳一
・アスミック・エース エンタテインメント株式会社
代表取締役社長 豊島雅郎
・ワーナー エンタテインメント ジャパン株式会社
代表取締役社長 ウィリアム・アイアトン

【出演者代表】
・役所広司   「十三人の刺客」(東宝)、「最後の忠臣蔵」(WB)
・大沢たかお  「桜田門外ノ変」(東映)
・岡田将生   「雷桜」(東宝)
・蒼井優    「雷桜」(東宝)
・堺雅人    「武士の家計簿」(アスミック・エース/松竹)
・仲間由紀恵  「武士の家計簿」(アスミック・エース/松竹)

【サムライ・シネマ応援団長】
・岡田武史

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【登壇者コメント】

●岡田裕介(東映 代表取締役社長)

時代劇というのは邦画の宝であり、世界に出していくための刀だと思っています。何がなんでも国内で良い作品を作って、今回も全て素晴らしい作品。私たちのお家芸は時代劇だと思います。

なお、弊社の担当は『桜田門外ノ変』になります。
佐藤純彌監督が『男たちの大和』に次いで、壮大な叙事詩としてスクリーンに再現しております。『桜田門外ノ変』というのは、今まであまり取り上げられた題材ではありませんでしたが、近代を作り、破壊していった重要な事件の一つで、「これがあったから今の日本があるんだ」と思わせるような作品です。
是非ご覧下さい。

●高井英幸(東宝 代表取締役社長)

「時代劇の火は消さない」これは我々の大事な仕事の1つ。
21世紀に入って、だんだんお客さんが劇場に足を運んでくれるハードルが上がってきてしまっておりますが、今年は素晴らしい時代劇が揃ったので、一同揃って、時代劇の良さを皆様へアピールしようということに今回なりました。

なお、弊社は正義の13人が300人と戦う『十三人の刺客』と、“叶わぬ恋だからこそ美しく、激しい”というものを描いた『雷桜』というこの2つでこのキャンペーンに参加いたしました。

●迫本淳一(松竹 代表取締役社長)

今回、アスミック・エースさんと共同配給ということで、森田芳光監督の『武士の家計簿』という作品を担当しております。

この作品に出てくる侍は、侍といっても御算用者という、藩の財政を運営する侍です。そして、実際に3代に渡って御算用者を勤めた金沢藩の猪山家の実話に基づいて映画を製作いたしました。

幕末から明治にかけての非常に厳しい財政の中、夫婦の純愛、子供に対する思いなど、家族愛を描いた作品になっておりますので、是非皆さんにご覧頂き、ご支援いただければと思います。

●豊島雅郎(アスミック・エース エンターテインメント代表取締役社長)

松竹さんと今年の12月4日公開の、来年のお正月映画として、共同配給をさせていただくことになりました。

この作品が今の日本の金融破綻、リストラ、家族の断絶といった我々が抱えてる問題を解決する鍵となり、加賀藩のソロバン侍の処世術などが現代の日本人の生き方の参考になると思い、製作することも決めさせていただきました。

また、本作は非常に変わった、刀を持たない侍の話なのですが、後ほどご登壇いただく堺雅人さん、仲間由紀恵さんが素晴らしい演技をしてくれています。

是非本作をはじめ、『十三人の刺客』以降の日本の時代劇をよろしくお願いいたします。

●ウィリアム・アイアトン
(ワーナー エンタテインメント ジャパン代表取締役社長)

この度は素晴らしいキャンペーンにお声がけいただき、ありがとうございました。「ワーナーが時代劇?」と、思われるかもしれませんが、主演の役所広司さんをはじめ、素晴らしいスタッフ・キャストにめぐまれて、素晴らしい作品が出来上がりました。サムライシネマキャンペーンの「最後は忠臣蔵」ということで、よろしくお願いいたします。

※ここで岡田武史、サッカーW杯日本代表元監督がご登壇

●岡田武史氏(サムライ・シネマ応援団長)
サッカーで日本代表として海外に行ったとき、「サムライ」と言われてきましたが、今回このようにサムライ映画が5つも公開されるというのも何かの縁だと思います。

Q:今回、「サムライシネマ応援団長」を承諾いただいた理由は?

●岡田氏
最初はサムライブルーと言われても、あまり最初は意識してなかったのですが、先ほども言ったように、海外に行くと、みんなが「サムライブルー」と声をかけてくれるんです。

でも、そのうち「サムライ」と呼ばれることに誇りを感じてきました。
豊かな社会でも、みんなアイデンティティーを求めているんですよね。
僕ら日本人の根底にあるのは「サムライ魂」なんだと思います。
また、私自身、元々時代小説が好きでしたので、お受けしました。

●役所広司 【「十三人の刺客」(東宝)、「最後の忠臣蔵」(WB)】

「十三人の刺客」が、キャンペーンの切り込み隊として成功すると、それに続く時代劇もヒットするのではないかと思いますので、どうぞ応援よろしくお願いします。

また、「最後の忠臣蔵」は、忠義のために行きた男たちの美しさと悲しさを十二分に味わってもらえる映画に仕上がったと思います。

今は、時代劇を知っている先輩やスタッフから、時代劇について教えてもらえるギリギリのタイミングだと思うので、今回のキャンペーンを機に、時代劇が盛り上がって、各映画会社の皆さんにまた時代劇を作ってくれればいいなと思います。

●大沢たかお 【「桜田門外ノ変」(東映)】

こうして会社や作品を超えて一緒に登壇することはふだんはないので、とても不思議な気分ですが、この場に立てて凄く光栄です。
「十三人の刺客」の余韻に浸った状態で、「桜田門外ノ変」を観に来ていただければと思います。

●岡田将生【「雷桜」(東宝)】

なぜ自分がこの場に立っているのか、よく分かっていないのですが、この会見の場に自分が立てていることが嬉しいです。

●蒼井優【「雷桜」(東宝)】

私も岡田君同様に、この場にいるのが凄く不思議な気分ですが、他の作品の皆さんと一堂に集まらせていただいて感謝しています。
「雷桜」は、皆さんが想像する時代劇とは一風変わった作品ですが、今回のキャンペーンが、それぞれの作品の個性を楽しんでもらえる機会になればいいなと思います。

●堺雅人【「武士の家計簿」(アスミック・エース/松竹)】

僕らが出演した「武士の家計簿」は、12月4日公開の作品ですが、金沢が舞台になっている作品です。1年のうちで1番美しい、冬の金沢を想像してもらいながら、映画を楽しんでもらえればと思います。

●仲間由紀恵【「武士の家計簿」(アスミック・エース/松竹)】

各映画会社が一堂に会するという初めての企画に出席できて嬉しく思います。時代劇に出演させていただくと、すごく昔の人々からも学ぶことがあるなと、いつも思います。

「武士の家計簿」は、家族の絆を描いた作品で、今までの時代劇とは少し違うなと思ってもらえる作品ではないかと思いますので、ぜひ他の作品と合わせて楽しんでいただければと思います。

【サムライ・シネマ各作品について岡田氏より】

■「十三人の刺客」について

最後の立ち回りは、観ていて力が入り過ぎて、翌日、筋肉痛になりました(笑)。それぐらい力が入りました。
戦いの方法も色々と工夫がしてあって、面白かったです。

■「桜田門外ノ変」について

最初から凄いシーンが展開されて圧倒されましたし、リアリティがあって、ドキッとさせられました。映画の主人公たちのような人々がいたからこそ、世の中が変わっていったんだと思います。

■「雷桜」について

蒼井さんが演じた雷は、狼少女のような自然児なのですが、そんな彼女の前でだけ、岡田さんが演じた殿様は自然な笑顔になれるんですよね。現代版「ロミオとジュリエット」ということですが、我々が失っている自然性を感じました。

■「武士の家計簿」について

プライドに生きるはずの武士が、それを捨てて家族を守るために奮闘する姿を描いた作品ですが、主人公の「生まれてくる子の目を真っ直ぐ見られる人間でありたい」という言葉に、もの凄くジーンと来ました。温かさのあるホッとさせられる映画です。

■「最後の忠臣蔵」について

生き残った四十七士の姿を描いた作品ですが、武士の厳しさを感じました。