この度、来年日活配給作品 園子温監督最新作『冷たい熱帯魚』が開催中の第35回トロント国際映画祭のヴァンガード部門にて現地時間12日(日)22:00から公式上映が行われ、園監督の舞台挨拶、観客とのQ&Aが行われました。500席の会場は早くからファンたちが押しかけ、満席の中での上映となりました。
園監督が登壇するとその熱気そのままに盛大な拍手が起こり、上映中は驚嘆と時に大きな笑い声も起こり、予想できない展開に観客は釘付けとなり、ヴェネチア映画祭に続き、海外で賞賛の声を受け続けております。
Q&Aでは実際に起きた幾つかの連続猟奇殺人からインスパイアされた作品だけあって、観客からは様々な質問が投げかけられました。

『冷たい熱帯魚』Q&A内容
■日時:9月12日(日)22:00〜 ■場所:AMC(エーエムシー)
■Q&A出席者:園子温監督

Q:日本での反応は?
園監督:まだ公開はしていないが、恐らくグッドがバッドがはっきり分かれる作品になるのではと思います。『自殺サークル』のときも賛否ありましたので、観客ひとりひとりがこの映画をどのように思うか楽しみです。

Q:シニカルなシーンなどが多く役者に演出する上で苦労したことは?
園監督:たとえば村田を演じたでんでんさんはもともとコメディアンをしていた方なので、ブラックジョークをしっかり理解していて、特に苦労はしませんでした。1月の寒さの中で血しぶきを浴びての芝居は大変だったと思う。

Q:ラスト20分の衝撃的なシーンはどういって発想したのですか?
園監督:こういうタイプの映画は一回でも手加減をして、やさしさを出してはクリアにならない部分がでてきてしまうので徹底的に心を鬼にしてやりました。『愛のむきだし』はポップな愛についての作品だったので、今回はまったく逆のことをやりたかった。

千葉プロデューサーのコメント:
ヴェネチアと同じくトロントでも大きい会場で沢山のお客さんが来てくれてとてもうれしい。内容は多少ショッキングではあるが、それだけではないこの映画にある笑い、哀しみだったりする本質の部分にもしっかりお客さんが反応してくれ、この映画を普通に楽しんでくれました。また園子温人気の高さを改めて実感しました。上映後に一気に増える取材依頼がを作品、監督の存在を証明していると感じます。