『ラスト・サムライ』『硫黄島からの手紙』でアメリカから見た日本の心を描ききったワーナーブラザースが、今度は日本人の目で日本の魂そのものだといわれる史実に真っ向から挑む、『最後の忠臣蔵』の完成報告記者会見が行われました。
取材に訪れたマスコミは、テレビ、新聞、WEBなど合わせて、約400名。
豪華で骨太な面々の夢の登壇により行われた会見は、終始落ち着いた雰囲気の中、登壇者の気の効いた回答に会場は笑いがたえませんでした。

【日時】 6月17日(木) 【場所】 帝国ホテル 富士の間(本館3階)
【会見登壇予定】※登壇者に変更がある場合がございます。ご了承くださいませ。
役所広司さん、佐藤浩市さん、桜庭ななみさん、片岡仁左衛門さん、
杉田成道監督、ウイリアム・アイアトン(製作総指揮)

○製作総指揮のウィリアム・アイアトン氏からの挨拶
「ラスト・サムライ」「硫黄島からの手紙」とは違い、『最後の忠臣蔵』は日本の史実を描くことに挑みました。いま丁度、世界を熱狂させているサッカーW杯にたとえるならば、杉田ジャパンがベストメンバーで正月の大一番に挑むといったところです。皆様には強力なサポーターになって頂きたいと思います。
大変心を動かされたエモーショナルな作品に完成しました。
世界の映画祭での出品、世界各国での公開も視野にいれています。

○杉田成道監督
日本の文化は倹約を旨とし、清貧、人のために尽くすことをよしとしてきました。そうした日本の美しさを誇れる資産として「忠臣蔵」という題材をお借りし、2人の男の生き方を通し、日本人の心情をストイックに映し出したものが本作となります。
なかなかないであろう豪華なキャストに恵まれ、日本のベストメンバーのスタッフに恵まれ、かつての日本映画が持っていた、美意識を持って出来上がりました。

Q脚本を読んだときの感想、印象を教えてください

○役所広司(瀬尾孫左衛門)
「忠臣蔵」の討ち入り後の生き残りの人々を描いているということで新鮮であって、討ち入り後苦しんできた男たちの物語に非常に感動しました。人形浄瑠璃がどういう風に映画と関わってくるのだろうと不思議な感覚がありました。

○佐藤浩市 (寺坂吉右衛門)
田中陽造さんの脚本は27年ぶりでしたので、そういった部分で高揚はありました。
陽造さんらしい部分、そうでない部分、両面がありながら、叙情面が語られていました。

○片岡仁左衛門 (大石内蔵助)
原作を読みましたら、全編大石内蔵助が素晴らしい人物で描かれ、しかも、出番が少ない(笑)わたくしが一番好きな・・・(笑会場も)。忠臣蔵では描かれていない内蔵助を演じとても楽しかったですが、若すぎやしないか、と心配で観ましたらやはり、歳を感じました(笑)

○桜庭ななみ(可音)
演じた可音は強がりで寂しがりやな女性で自分に似てると思いました。

Q日本映画を代表する2大俳優の共演について。撮影現場でのエピソードなど
○佐藤浩市
4歳の歳の差は大きいです(笑)役所さんは大先輩です。あの・・・すみません、先に答えてしまって・・・(笑)
『有頂天ホテル』は同じ映画に出演はしていますが、共演という形ではありませんでした。
ですが、今回はがっぷりよつで本格的な競演をさせて頂いて嬉しくて。現場に行く度にそれが楽しみでしょうがなかったです。

○役所広司
演技について話すのは恥ずかしいですね。(現場では)浩市さんはほとんど競馬の話をされてました(笑)あたったことがないのですが・・・(笑)佐藤浩市さんという俳優は大好きですから向かい合って演技するのは本当に楽しかったです。

○杉田監督
「北の国から」でも日本人の心情を描いてきました。
時代劇は初めてでしたが抵抗感はありませんでした。撮影に入りまして、役所さんと佐藤さんが予想以上に役にのめりこんで没入して頂き、役所さんは10キロやせられて、眼光鋭くなって、三船敏郎さんを思わせるようでした。
わたしはだいたいしつこい性格ですので、あるシーンで橋の下でお二人の場面があるのですが、ここは100回ほどやっていただきました。(笑)
日本のロバート・デニーロとアル・パチーノですから、ぶつかるお二人が役に対峙する中でどんどんと映画そのものがレベルアップしていったようなものです。
時代劇と現代劇の中間で、いまのみなさんにも楽しんでご覧いただけると思います。

Q『最後の忠臣蔵』のサムライがサムライブルー日本代表にエール
○役所広司
もちろん観ました。応援してますし。次の試合も期待してます。

○佐藤浩市
サムライとかけて、『最後の忠臣蔵』と合わせて大きく報道していただけるのではないかと(笑)
次の試合オランダ戦もぜひ突破して頂きたいな、と思います(笑)会場笑
試合も拝見します(笑)