第三回日本ラブストーリー大賞ニフティ／ココログ賞受賞の咲野月音の小説「さくら色 オカンの嫁入り」が、デビュー作『酒井家のしあわせ』でサンダンス・NHK国際映像作家賞2005日本部門を受賞した呉美保監督、脚本により映画化されました。

『オカンの嫁入り』は、宮崎あおい、大竹しのぶの初共演で贈る母と娘のものがたり。実力派二大女優の初共演、活躍めざましい桐谷健太、ベテラン國村準など、個性的で豪華なキャストが顔を揃えました。

6月4日(金)に、完成披露試写会が開催され、呉監督が舞台挨拶に登場、映画化へのいきさつ、キャストとの現場、そして本作に込めた想いを熱心に語り、会場は暖かい空気に包まれました。

また、本作の前売り券が6月12日(土)より、発売開始されます。
劇場窓口でお求めの方の特典は、映画にも登場する愛犬ハチとお弁当にちなみ「ハチのキーホルダー付きランチトートバッグ(非売品)」です！
数量限定です、お早めにお買い求めください！

●公式サイト
http://www.okannoyomeiri.jp/

【イベント概要】
■日時：6月4日（金）
■場所：スペースFS汐留
■登壇者：呉監督

【舞台挨拶】

監督：こんばんは。脚本、監督をさせていただきました、呉美保です。
よろしくお願いします。今日は大変お忙しい中、たくさんの方に、いち早く観に来ていただき本当に感謝しています。ありがとうございます。
本作が『酒井家のしあわせ』に次いで監督作として2作目になります。どんなことを考えながら映画化されましたでしょうか？
監督：この原作を映画化してみないか、とお話を頂いた時に『オカンの嫁入り』というタイトルを聞いて「何それ、そういう映画があったら私は観てみたい。」…と、まず思いました。
本を読ませて頂いて、もうあっという間に、すっと入り込んで読むことができたんです。自分がこの本を映画化するにあたって、一番大事にしたいなと思ったのは、本の最後のところです。
「ニ度とつながらへん時間をつなぎ合せて…、ニ度と戻らへん時間をつなぎ合せて誰もが生きていく…」というフレーズ。
私は、当たり前の日常というものがすぐ先で無くなってしまうかもしれない、ということを常に考えているのですが、そういう言葉が通じるなと思い、それをテーマとした映画にしたいと思いました。

撮影の雰囲気はいかがでしたか？

監督：やはり今回は、宮崎あおいさんと大竹しのぶさんという、日本で誰も知らない人がいないくらいの役者さん、そんな方々とご一緒できるということがすごく嬉しいのと同時に、背筋がすっと伸びるような感覚でした。
現場では毎日、今回の母と娘の関係について、お二人と色々な話し合いを重ねました。それぞれのキャラクターが今まで生きてきた日常だとか、映画では描かないバックボーンみたいなものを話し合って、すごく濃い時間を過ごせたと思っています。

最後にこれからご覧になられる皆様に、この作品に込めた思いをメッセージを頂けますでしょうか

監督：私は今までもこれからもずっと、家族の形というものを描いていきたいと思っています。10人いれば10通りの家族の形があって、今回は母子家庭という家族を描かせて頂きました。また、大阪の下町が舞台ということで、母と娘の2人だけではなく、色々な人たちが出てきます。映画を観ていただいた方々には、御自身の家族を少し頭の中に巡らせてもらえるような、そんな作品に出来あがったかなと思っています。是非、そういう思いで観て頂けるとありがたいです。