5月19日、六本木グランドハイアットにて、映画『告白』の完成披露記者会見が行われ、主演の松たか子をはじめ、岡田将生、木村佳乃、原作者の湊かなえ、そして監督の中島哲也が登壇した。

累計150万部を超える大ベストセラー、ストーリーは衝撃的。この作品が映像化されるにあたって、主演の松たか子は「(中島)監督が映像化するということで、勇敢なことだなと。その挑戦に参加しないなんてことはないだろうと思い、出演を決めました。自分がどういわれても構わないと思いながら役を演じました。」と出演の動機を明かしてくれた。

「生徒に娘を殺された」という衝撃的な女教師の告白から始まり、殺人事件に関わった登場人物たちの独白形式で構成される物語が、過去『下妻物語』、『嫌われ松子の一生』、『パコと魔法の絵本』など独特な世界観を持つ作品を生み出してきた中島監督が映像化に挑戦した。その中島監督は「最近バッドエンドの小説を読んでいなかったので…。原作者の湊さんは勇敢だと思うし、ちょっとムズカシイ話に挑戦しようと思いました。」と語った。

劇中で熱血KY教師役を演じた岡田将生は「原作は前から読んでいて、お話を頂いた時は中学生の役だと思っていました(笑)。初めて教師という役を演じることになって、難しいこともあったが、中島監督の映画に参加したかったし…。この若造を選んでくれてよかった。ありがとうございます。」と演技の幅を広げることにつながったようであった。

記者会見では映画の“衝撃的な告白”にちなみ、登壇者自身の衝撃告白を漢字二文字で表わすというコーナーが設けられた。

主演の松たか子は「出血Ⅱ」の文字を。原作者の湊氏が教室のシーンを執筆中に鼻血を出したという経験が影響したのか、同シーンの撮影中、松も鼻血を出してしまい、だましだまし演技を続けたというエピソードを披露してくれた。

中島監督は「名犬」の文字を。「映画に登場する犬が全出演者の中で一番NGが少なかった(笑)。犬ってすごいな、これからは犬をとろうと思いました。」と意外な答えを用意していた。

また、撮影について中島監督は「(この作品は俳優にとって)イメージダウンにしかならない。ちょっと頭のいい人ならこの仕事は受けないはず。コマーシャルが減ることはあっても、増えることはない。そんな俳優さんたちに引っ張ってもらった撮影で、本当に幸せだった。」と語った。

記者会見の最後は「とにかく劇場で最後まで見届けて頂ければ幸いです。劇場でお待ちしています。」と松たか子の挨拶で締めくくられた。

映画『告白』は6月5日(土)、全国東宝系公開!!

(Report:森根隆之)