各回満席となる大ヒットスタート!
公開を記念して、原作者:桜沢エリカと安藤モモ子監督のトークイベント開催。

原作「ラブ・ヴァイブス」の著者桜沢エリカ先生と『カケラ』安藤モモ子監督のトークイベントがブックファースト新宿店内のブルースクエアカフェにて行われ、登壇したふたりが、映画化となった経緯や安藤監督が原作を読んだ上で映像で伝えたかったことなどを熱く語った。途中、監督の熱い思いが先走り、まだ観ていない方の為にストーリーの説明をするも、思わず監督自身が伝えたいメッセージに移り、司会に諭されて笑いを誘う場面もあるなど、観客との距離感を感じさせないパーソナルなトークイベントとなった。

Q:「ラブ・ヴァイブス」の映画化、企画の経緯は?
桜沢)映画化したいという話をいただいたときに、レズビアンの物語にしてほしくなかった。安藤監督だったら面白くなるんじゃないかと思いました。
漫画の構図そのままではつまらないと思ったので、基本的に監督に全てお任せです。監督のフィルターを通して変えてほしいと思い、撮影現場にも行かなかったです。
安藤)原作と同じものを映像化しても意味はないと思う。もっと新しいものにクリエイトしたかった。何をコミックからいわんとしているか、根底にあるものをすくいとろうと、そこから始めました。

Q:脚本の感想は?
桜沢)自分の作品がベースになっている気がしなかったですね。主人公の名前も違うので。設定等も作りこんでくれてよかったです。
安藤)読んだ時に印象に残ったセリフはそのまま使って、ハルちゃん、リコちゃんのキャラクターや男性、女性という違いも対照的に描きたかったというのがあります。

Q:原作「ラブ・ヴァイブス」を描かれる時の最初の衝動について(1996年に集英社から刊行された)
桜沢)掲載紙がオーソドックスな少女漫画誌だったので、基本的には恋愛だけれども、他の人が描かないような違ったものを描きたいと思いました。

Q:最初の刊行から10年以上は経っていますよね。
安藤)10年経っても描いているテーマ性が揺るがないので、時間を全く感じません。現代のリアリティがあると思います。
桜沢)(コミュニケーションツールは変わっても・・・携帯電話がなかったり)その時代時代を切り取っていますからね。

Q:最後にメッセージを。
桜沢)昔描いた作品がこうして皆さんの目に触れることはとても喜びです。
安藤)原作から映画化するということはひとつのコラボレーションであり、新しいものが生まれたと感じています。世界観が2倍3倍と大きなものになっていると思います。