大胆不敵な犯罪行為と独自の美学を持ち、「社会の敵ナンバーワン」として指名手配された銀行強盗ジョン・デリンジャーの愛と野望の逃亡劇を描いた「パブリック・エネミーズ」が12月12日(土)に公開されます。
この度、本作のプロモーションで緊急来日した主演ジョニー・デップによる記者会見を、12月9日(水) グランドハイアット東京 グランドボールルームにて開催しました。米・ピープル誌にて「09年最もセクシーな男」にも選ばれ、世界中の人々を魅了している、今最も人気のあるハリウッドスターの登場に、ムービー80台、スチール210名、記者300名を含む590名がつめかけ、満員の会場の中で質疑応答が行われました。

【ジョニー・デップ コメント(以下J】

J:またお呼びいただきありがとうございます。
来日するのは2年ぶりで、2年間は大変長く感じました。美しい東京にまた来ることができて、大変光栄です。

Q:劇中でジョン・デリンジャーは”社会の敵”ですが、ジョニーさんにとって一番の敵は何ですか?
J:特に敵はないけれど、あえて言うならば”自分の中にいる敵”ですね。妥協してしまう気持ちなどが自分の中の敵と言えます。

Q:どうしてジョン・デリンジャーになりきれたのですか?
J:デリンジャーと私は共通点が非常に多く、彼と私が生まれたところは非常に近いです。彼をリサーチすればするほど、私と似ているところがたくさんあると知りました。彼は犯罪を犯してしまったけれど、私も何か間違っていたらそうなっていたかもしれない。彼は長い間投獄され、出所すると大恐慌時代に入ったが、銀行にだけは沢山お金があった。彼はその銀行からのみ強盗を働いたが、人を傷つけることは絶対にしなかった。そういう部分は非常に尊敬できました。

Q:この映画で一番の見所はどこですか?
J:この映画は事件などが実際に起きた場所で撮影をしました。ジョン・デリンジャーが投獄された刑務所も実際に彼が脱獄した刑務所で撮影したので、彼が脱獄した扉なども本物です。また、劇場や森の中の襲撃シーンも、実際に起こったところで撮影しました。
共演者のマリオン・コティヤールやクリスチャン・ベイルは大変素晴らしい役者でした。

Q:脚本で一番良かったところはどこですか?
J:ジョン・デリンジャーのキャラクターに大変惹かれました。子供時代の性格が私ととてもよく似ていて、ワイルドで反抗的なところなどに共感が持てました。
私は、彼は陰謀により暗殺されたと思っています。その部分にオマージュを捧げたかったのです。
また私には大恐慌時代を生きた祖父がいるのですが、私が幼い時に、大変可愛がってくれました。その祖父にもオマージュを捧げようと思いました。

Q:撮影で苦労したところはありますか?
J:肉体的に大変だったのは森の中の襲撃シーンで、7000もの弾丸の撃ち合いがあり、ガラスなどが飛び散って顔に刺さったりしたのが大変でした。また、精神的な部分ではエモーショナルな部分を表現するのが難しかったです。

Q:ジョン・デリンジャーは悪い役ですが、とてもセクシーですよね?
J:彼は大変カリスマ性があり、意志が強く、妥協しない人です。また、彼はとても詩的なところが魅力的です。

Q:マイケル・マン監督の素晴らしいところはどこですか?
J:彼は妥協がありません。本作でも実際にジョン・デリンジャーが過ごした場所を探し出し、実際の場所でロケを行いました。そして彼は常にオピニオンを持って撮影しています。何度もテイクすることを恐れないし、俳優はそれによって演技を高めることができます。

最後にファンの皆さんに一言。
メリークリスマス! 映画を楽しんでください!