11月24日、東京フィルメックス映画祭にて、ヴェネチア映画祭コンペティション部門でも上映された香港映画『意外』が上映された。上映後には、ソイ・チェン監督とのQ&Aも行われた。

実は、ソイ・チェン監督は、第1回目の東京フィルメックス映画祭にも来ており、2回目の東京フィルメックス映画祭。「こんなにたくさんの方々にご来場頂きまして有難うございました。この作品を楽しんで頂けましたでしょうか??。よく感想を聞きますと、”ストーリーの展開についていけなかった”と話を聞きますが、今回は楽しんで頂けたでしょうか??。」と、挨拶する監督に、観客はわれんばかりの拍手を送った。

・最初の雨のシーンの勢いがすごかったのですが、どうやってやったのですが??。

ーあのシーンは、2週間程で撮ったのですが、人工的の雨を降らせたわけなんですけど、その時期はとても天気が悪く、本当に雨が降ったり、台風も5回ほど来たり、だから一部実験というか、人工的に作ったわけじゃないんで。ただ天気が悪いというのは、雨降ってくれるのは、いい事ですけどかえって撮影が危険でできなくてしまいました。そういうのを避けながら、タイミングを選びながら、2週間ほどかかりました。実際ほとんどが、我々が意図的に雨を降らせたシーンを使ってます。

・主演俳優ルイス・クーさんだと、こういう仕事柄美形すぎて目立ってしまうのではないかと思うんですけども・・・後リッチー・レンさんを相手役に使った理由を教えて下さい。

ークーさんを起用した理由についてですが、以上に優柔深いといいますか、周囲の人をかなり疑うという存在なので、一種自分をいかに守れるか・・・そういうのを前のめりに考える人なんですね。そういう意味でクーさんの性格面からも考えて、彼が共通する部分があったと思います。
リッチー・レンさんを起用した理由は、クーさんと同じように、キャラクターがイメージに近いんじゃないかなと思いました。彼自身も大の愛妻家で、香港ではそのイメージが浸透している所もあり・・・演技に出して頂ければなと思いました。

・まず監督が2枚目で驚きました。そこから監督は俳優の経験があるのかな??と、いう事とジョニー・トー監督イイヨラム監督と親しいとお聞きしたのですが、この作品を制作するにあたって、ジョニー・トー監督からアドバイスがあったかという事。この映画は”男の生き様”が表れてる作品だと思うんですけど、次回作はコメディとか挑戦しないのですか??。

ージョニー・トーさんとの仕事なんですけども、本来はプロデューサーという形で私の全面サポートしたんですけど。やはりプロデューサーなんで、役者のスケジュール管理などでフォローして頂きました。すごく助かり、内容に関しては色々ディスカッションをさせて頂きました。必ずしも今回の作品に限らず、”映画の基本とは何か??。”今回の仕事を通して、そういった議論も何回かしました。やはり映画の構想を練る時はかなりありました。
そして今後の作品の展開なんですけども、私にとって苦手な分野はコメディーかもしれません。ただできるだけトライしていきたいし、またアクションものとかもトライしていきたいなと思います。
・・・俳優の経験は実は、そうです。助監督の時代で、助監督は役を選ぶ事が出来るのですが、監督は中々OK出してくれず、最終的には、自分が出ちゃいました。

茶目っけたっぷりのソイ・チェン監督。ソイ・チェン監督のルイス・クーを主演に迎えた映画『意外』は、26日にも上映が決まっている。