日本で大ヒットを記録した「山の郵便配達」のフォ・ジェンチイ監督の新作は、お互いを思いやりながらもすれ違って行く若者たちを繊細に描き出した珠玉のラブストーリー。台湾を舞台に、孤独な人々が織りなす様々な人生。偶然と必然が重なりあい、それぞれが出会いと別れを経て、彼らが最終的に手に入れた大切なものとは「すべての人は誰かに愛され見守られている」という、とても優しいメッセージ・。日々の仕事や生活で精一杯だった登場人物達が、漸く気づいたのは、本当に孤独な人などいないと言う事。それぞれ距離や方法が違っても、きっと誰もが愛され、何処かで見守られている—
公開に先立ち、以下の通り、記者会見を実施させて頂きましたので、ご報告させて頂きます。リトル チャン・ツィーと呼ばれる中国の新星トン・ヤオの登場と共に“キレイ”“本当にチャン・ツィーに似てる”などの声があがり、フォ・ジェンチイ監督の人柄で和やかに会見が進み、記者会見終了間際にチェン・ボーリンの流暢な日本語によるサプライズメッセージによって、会場が盛り上がりました。

MC:まずは最初に皆様から一言ずつ頂戴しましょう。
フォ・ジェンチイ監督:日本の皆さんこんにちは。また東京国際映画祭に参加できて嬉しいです。
チェン・ボーリン:久しぶりに東京国際映画祭に参加できてうれしいです。このメンバーでコンペ作品に選ばれてうれ しいです。監督は僕が今まで仕事をした中で一番優しい監督でした。僕の演じたモウは若い時の監督なんじゃないかな。
トン・ヤオ:こんにちは。私はトン・ヤオです。初めて東京国際映画祭に参加できてうれしいです。また昨日はグリーンカーペットを歩けて嬉しいかったです。私も自分のできる範囲にで環境に良い事したいと思っています。フォ・ジェンチイ監督のようなとても有名な監督と一緒に仕事ができて光栄です。まじめな方だと思っていたら、私たちが遊んでいると必ずそこに加わってきます。いつまでも子供心を持っているような監督でした。
トニー・ヤン:初のコンペ部門に皆と参加できてうれしいです。またこのメンバー共演できた事もうれしく思っております。監督との撮影はとても緊張しましたしとても興奮しました。一番初めに顔あわせしたときの事ですが、僕をじっくり見つめて「台北でおいしいところはどこ?」と言われ一気に緊張が吹っ飛び役に入こめました。(笑)
モー・ズーイー:東京に来るのは3回目です。この特別な映画を皆さんに気に入っていただけてうれしく思って
おります。監督は美意識が高く、今回の撮影場所のチントンも慣れていない土地なのにも関わらず、その美しい所を見事にとらえていました。本当に人柄のいい方にも関わらず、映画監督として素晴らしいいい作品が撮れる秘訣を是非教えてほしいと思いました。
フォ・ジェンチイ監督:皆褒めてくれてありがとう(笑)役者の皆さんは皆繊細なので簡単に怒ることはできないです。特にこの四人は可愛らしいですしね。温かいチームワークの中でこそ、いい作品はつくれると僕は思っています。

MC:日本人の脚本を映画化したのは何故ですか?またオール台湾ロケの様子はいかがでしたか?
フォ・ジェンチイ監督:この作品は日本人の脚本家が書いたものですが、たまたま台北が舞台だったのです。
脚本に惚れ込んでこの映画を撮る事に決めました。また私は中国人ですが、台湾は同じ華人ですので、普段の生活と変わりなく撮影できました。スタッフや役者さんのチームワークも良く、あうんの呼吸でスムーズに撮影できました。

MC:撮影中大変だったことはありますか?
フォ・ジェンチイ監督:とうがらしをチェン・ボーリンが食べるシーンがあるのですが、撮影のために何回も食べてもらうのが本当に可哀相でした。また、彼以外にスタッフにも食べるシーンに参加してもらったので、スタッフの体調も大変でした。あれ、本物なんですよ。
              
MC:日本語が堪能なチェン・ボーリンさんに日本語で日本のファンにメッセージをお願いいたします。
チェン・ボーリン:登壇者の他の皆さまが北京語だったので僕一人日本語というのもおかしいと思い、今日の会見は北京語で話していました。ごめんなさい。皆さん、「台北に舞う雪」是非観てくださいね。