日本のコメディ発祥の地、「浅草」。日本有数の芸術・文化施設の集積地域、「上野」。この2つの地域を舞台に、昨日9月21日(月・祝)〜25日(金)まで、「映画(Cinema)」「したまち(Old town)」「笑い(Comedy)」という3つの要素をかけ合わせた日本初の大規模なコメディ映画の祭典、「第2回したまちコメディ映画祭in台東」(略称「したコメ」、第22回東京国際映画祭提携企画)がついにフィナーレを迎えます!5日間の祭典を盛大にしめくくるクロージングセレモニーが行われました!!

●実施日:9月25日(金)
●場所:浅草公会堂

〈台東区長・台東区議会議長の挨拶〉

■吉住弘(台東区長/映画祭実行委員会会長):
 いよいよ最終日。大勢の方にご参加いただき本当に感謝しております。これからも台東区をご贔屓いただきまして、上野・浅草に足を運んでください!

■鈴木茂(台東区議会議長):
 5日間の映画祭も、皆さんのご協力のおかげで大成功です。浅草は娯楽・楽しさを売る町。そこでコメディ映画祭を開催できて本当に嬉しいです。映画はラストシーンで決まるといいますが、今日が皆さんのご期待に添えるようなものになると嬉しいです。

〈コメディ栄誉賞受賞式の様子〉

 久々のコント55号の2ショットに会場が沸いた。「したまちコメディ映画祭in台東」でのコメディ栄誉賞の受賞式は、昨年の第1回の小沢昭一氏に続き、今回が2回目となる。お笑いに貢献し続けた芸人、俳優に贈られる。萩本氏の「二郎さん、最近、何してんの?」(坂上氏)「いつも通りだよ」という返事に思わず笑ってしまう場面もあり、終始、なごやかなムードでイベントが終了した。

■萩本欽一:「二人で褒められるっていうのは、昔にテレビ大賞ってのをもらったけど、それ以来かな?しかも最後に浅草で褒められるっていうのはやけに嬉しい。それに、ずっと笑いを続けてきた人に(賞が贈られる)っていうのがいいじゃない。ねー、二郎さん。「・・・」
 さっき、最後って言ったけど、もう、こうして、二人で褒められるっていうのは、(二郎さんを見て)コレだから・・・。最後だと思う。我々二人は、本当に嬉しく思う。
 2週間前に、テレビの収録で二人で一緒にっていう話があったけど、そん時、二郎さん「オレはダメだよぉ」って言ってたの。だから、今日も来ないと思ったんだけど、賞金が出るってなったら、今日、ちゃんと来てるんだよ(笑)。もう、元気なんだか、元気じゃないんだか…。二郎さん、コンビ組んで、良かったね。

■坂上二郎:「おかげさまで」

■萩本欽一:(笑)

〈コンペ「したまちコメディ大賞2009」大賞の発表・審査員総評〉

■大林宣彦:
 (現代人の孤独が描かれた受賞作品に)現代人もそうだが、それをユーモラスにに描いているから未来が見える。
 下町は人と人とがぶつかって生きている町。喜劇の原点は下町。この下町のように世界中が幸せでいればいいのに。映画は鏡のようなもの。世界中が下町のようになれば、喜劇が堂々と笑えるようになるでしょう。

■しりあがり寿:
 初のコンペだったが、新人とは思えないようなレベルの高さだった。美大の頃は隣に竹中直人さん、宮沢章夫さんたちがいて、日本で一番おもしろいのは俺達だとおもっていた。思いあがりは一つのパワーになると思うので、思いあがりパワー
で頑張ってください!受賞作品を見ると、オレにもできるんじゃないかと思うかも。ライバルだと思ってよい作品ができるのを楽しみにしています。

■コンペ大賞受賞監督:
 (観客賞を受賞して)今日は「したコメ」にお越しいただきありがとうございます。震えが止まらないです。
 グランプリよりも嬉しいです。本当にありがとうございます。(グランプリもW受賞して)今日は「したコメ」にお越しいただきありがとうございます(笑)本当に信じられないです。本当によ
ろしいのでしょうか?この後もぜひお楽しみ下さい。

■いとうせいこう:
 207本の応募があり、コメディとはこんなにも広いものなのかと思わせる作品ばかりでした。素晴らしい作品を選ぶことができました。
 澤田監督にはぜひ第3回「したコメ」のアバンタイトルを作ってもらいたい。たくさんのみなさんにチャンスを与えられるような映画祭にしていきたいです。

■堀部圭亮:
 それぞれのアプローチがあり、感心しました。澤田監督の作品を見た時は、ダウンタウンの漫才を初めて見たときのような衝撃でした。
 笑いって最初のパワーを維持するのが大変ですが、ぜひ来年も良い作品を作って下さい。