北米がペ・ドゥナに恋をした!
キャンセル待ちに長蛇の列!市民が熱狂!!
オダギリ ジョーも駆けつけ、トロント映画祭へ出席!

人形が心を持って恋をする「泣ける」ラブストーリーして業界でも話題の是枝裕和監督の最新作『空気人形』。
現地時間の13日、開催中のトロント国際映画祭にて公式上映されました。是枝監督にとって、全ての作品が出品されている最もゆかりのある映画祭です。また、米アカデミー賞の前哨戦とも位置づけられ、「ヴィヨンの妻」に続く国際映画祭で、「観客賞」受賞の期待も高まっております。前日までにチケットは完売、チケットを求めてキャンセル待ちの長蛇の列ができました。上映中は同じく映画祭に参加していた役所広司さんや、通路に座って鑑賞する観客の姿が見られました。舞台挨拶には出演者でもあり、映画「狼災記 (The Warrior and the Wolf)」で映画祭に参加していたオダギリ ジョーさんも祝福に駆けつけ、熱狂的に迎えられました。上映後に行ったトロントの地元市民から監督へのティーチインでは、司会者から「トロントで最も愛されている日本人監督!」と紹介され、予定時間を大幅に上回る大盛況。熱烈なQ&Aが繰り広げられました。会場を埋め尽くす、 300人の観客が総立ちで監督とオダギリさんを絶賛しました!上映後、会場の外で待ち受けた大勢のファンのサイン攻めに応える姿からも、”世界のKore-eda”の名を知らしめる夜となりました。

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9月13日(日)公式上映(「マスターズ」部門)

上映 / 21:00 [日本時間 9/14(月)10:00]
ティーチイン/ 23:00 [日本時間 9/14(月)12:00]

□ 会場:SCOTIABANK THEATRE 2(Public 1)
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是枝監督
こんばんは。この映画祭はもう6回目の参加で、7本映画を撮って7本とも招待していただいており、いつも来る度に本当に楽しみにしています。今回の映画は、今まで僕の映画を見てくれていた方は驚かれるかもしれませんが、不思議なファンタジーで、人間でないものが主人公になっています。とはいえ今までの僕の作品と共通する部分も結構あるのではないかと思います。
(この作品の)出発点は、9年ほど前に読んだ20ページくらいの短編漫画です。その中にどうしても忘れられないシーンが有り、映画の中でも非常に重要なシーンになっています。(ペ・ドゥナのキャスティングについては)脚本が出来上がった時に、一人の人形の、赤ん坊が生まれ落ちて、好奇心で世界へ出て言葉を覚えて人を好きになるという成長していく物語だったので、これは日本語が最初出来なくてもお願い出来る役だなと思い、もともと大ファンだったペ・ドゥナにダメもとでお願いしてみようと、韓国に手紙を書き、実現しました。とても幸せなコラボレーションでした。
この漫画はビニールの人形を主人公にしているけど、現代人の空虚感や孤独感みたいなものを、どうやったら埋められるのかというのを、書いているのだと思いました。人形が抱えている空虚感が、自分では埋められなくて、他人に息を吹き込まれたときにはじめて満たされるという、その自分と他人の考え方というのが、非常に豊かだと思って、この映画のテーマにしました。
今回の作品はワールドプレミアはカンヌで上映していますが、その後200か所くらいいじって10分短くしましたので、本当の意味でのワールドプレミアはこれがワールドプレミアになっています。ここにまた戻って来たいと思っています。

オダギリ ジョー
こんばんは、オダギリです。今回は初めて是枝さんとお仕事させて頂いて、実はこの映画に出ていまして、多分気づかない方もいるんじゃないかと思いますが、人形を作る生みの親の役をやりました。

(是枝監督)(オダギリさんは)大好きな役者さんなので、今日は来てくれて本当に嬉しいです!確かに出番はそんなに多くないんですが、これはオダギリさんでないと出来ない役で、オダギリさんがOKしてくれなかったらこの役は無くなっていたんじゃないかと思う位重要な役どころです。オダギリくんの役は、実際に人形を作っている工場の取材をした時に、30代の人形師の方がいて、その人に聞いた話がほとんどセリフになっているんですね。主演を演じたぺ・ドゥナとともに非常に大好きなシーンになりましたので、楽しんでいただけたらと思います。

9/26(土)、渋谷シネマライズ、新宿バルト9ほか全国順次ロードショー