1999年から2006年まで週刊ビッグコミックスピリッツで連載された浦沢直樹の長編漫画であり、その壮大なスケールがそのまま映画化した「20世紀少年」。「<第一章>終わりの始まり」「<第二章>最後の希望」共に驚異的な数字を叩き出したこの作品が今日遂に「<最終章>僕らの旗」公開初日を迎えた。
初日初回を観終わり、興奮覚め止まぬ劇場の後方扉からキャストメンバーが続々登場。またもや歓喜の声が会場を埋め尽くし、盛大な拍手に見送られて監督、キャストがステージに上がった。
MCから早速ケンヂ役を演じた唐沢寿明さんに挨拶を求められると「どうも、小顔クラブの唐沢です。」といきなりジョークを飛ばし、会場の笑いを誘い、「今日という日を迎えることができて嬉しいです。」と語った。オッチョ役を演じた豊川悦司さんは「いつも唐沢さんの後にマイクが周ってくるのでどうしようかと思っていたのですが、今日それが最後だと思うと何とも言えない気持ちになります。」としみじみ語った。そしてユキジ役を演じた常盤貴子さんの番になるといきなり会場から「ユキジー」とユキジコールが始まり、「みんな静かにて。」と呼びかけ「こういうことだったのか、と納得して頂けたのではないかなと思います。夏休みは終わってしまいますが、第二の夏が始まりますよ。」とアピールした。
ヨシツネ役を演じた香川照之さんは「皆さん観ちゃったんですよね。僕としてはとりあえず犯人じゃなくてよかったです。一回お面被っちゃって、それからのみんなの視線が辛かったです。」と苦笑い。そして劇場に姿を現した時から目にあふれ出る涙が輝くカンナ役を演じた平愛梨さんは「言いたいことは沢山あるけど、こんなちっぽけな私を育ててくてたキャスト、スタッフの方に感謝しています。もっともっと頑張りたいです。」と涙に声を詰まらせながら答えた。マルオ役を演じた石塚英彦さんは「これからは『マルオとカンナの夢記がもうすぐ公開となるのでそちらもよろしくお願いします。」とこちらも会場の笑いを誘った。ヤン坊マー坊役を演じた佐野史郎さんは「これまで凄い作品はあったけど、この『20世紀少年』を上回る作品はもうできないのんじゃないかな。」と振り返った。コンチ役を演じた山寺宏一さんは「いつも声だけの私を実写で登場させて頂き本当に光栄です。」と喜びをあらわにし、「この作品を通して身に付けたものまねを一つ、」と言い、「ケンヂ君、あーそびーましょー。」と例のフレーズを披露し、会場をさらに盛り上がらせた。そして堤幸彦監督は「皆さん、本当に今日までお疲れ様でした。」と激励し、「この作品は私の人生の一部となって、忘れられない作品になったと思います。」と話した。

最後に、「20世紀少年」を記念したダルマが用意され、唐沢寿明さんが「ともだち」の目に二重丸を書き込み、常盤貴子さんが三本締めを行った。唐沢寿明さんは「面白かったことを周りの人にも伝えてぜひまた劇場に足を運んで下さい。」と爽やかな笑顔でアピールした。

(Report:樋口 綾)