約65年の伝統を持つチェコ人形アニメーションは、造形と動きだけで登場人物の心を伝える豊かな表現力と芸術性の高さから各国の映画祭で圧倒的な評価を受け、日本をはじめ各国の芸術家・クリエイターたちにも多大な影響を与えてきた。
そして2009年、チェコから届いた長編最新作『屋根裏のポムネンカ』が映画化された。

本作の監督・脚本・美術を手がけたのは、チェコアニメ界最後の巨匠と呼ばれるイジー・バルタ。アニメーション史に名を残すイジー・トルンカ、ブジェチスラフ・ポヤル、ヤン・シュヴァンクマイエルの魂を受け継ぎ、その画期的なアイデアと職人的な技術から世界の人形アニメ界を牽引する彼が、「誰もが想像力を刺激されるアニメーション」として23年ぶりに完成させたのがこの『屋根裏のポムネンカ』である。

映画公開初日を迎え、渋谷シアターTSUTAYAにて初日舞台挨拶が行われ、ポムネンカの日本語吹き替えを担当した貫地谷しほりさんが登壇し、映画の魅力を語った。

Q声優初挑戦はいかがでしたか?

「声優という仕事をずっとやってみたかったので、とても嬉しかったです。最初はどうすればいいかわからなかったので、本当に緊張しました。チェコ版のポムネンカの声がかなり低かったので、どんな声なんだろうと悩みました。しかし、声を作ろうと考えなくていいと言われたので、不安はありましたが、自然に演じました。」

Q声の共演をされた、佐野史朗さんの印象は?

「何度かお芝居で共演していますが、まるでお父さんのようで、優しい方です。佐野さんと一緒でとても心強かったですね。本番当日も、あまり緊張せずに、とご指導いただきました。」

Qイジー・バルタ監督とは今年の3月に対談されてますが、お会いしていかがでしたか?

「バルタ監督はとても素敵な方で、ドキっとしてしまいました(笑)写真でみるよりとてもかっこいい、素敵な雰囲気の方でした。」

Q最後に見所をお願いします。

「キャラクターの可愛さは勿論、色んなことを表現していて素敵な映画です。CGじゃない、手作りの温かみを感じてほしいです。」

心優しい屋根裏の人気者だが、いざとなると悪者と戦うおてんばなお人形の女の子・ポムネンカ。平和な毎日が脅かされた時、ポムネンカのゆかいな仲間たちは決死の大冒険に挑む事に……!
映画『屋根裏のポムネンカ』は8/1(土)よりユーロスペースにてロードショー、ほか全国順次公開!

(Report:椎名優衣)