3年の”時をかけて”。〜映画『サマーウォーズ』初日舞台挨拶〜
日本アカデミー賞など数多くの賞を受賞した『時をかける少女』。そしてついに!!構想から3年の”時をかけて”細田守監督の最新作『サマーウォーズ』が8月1日初日を迎えた。
新宿バルト9にて初日舞台挨拶が行われ、細田守監督はじめ、主人公小磯健二を演じた神木隆之介、白いワンピース姿がすがすがしい美少女 篠原夏希を演じる桜庭ななみ。そしてバイタリティ溢れた90歳の老婦人 陣内栄を演じた富司純子らが登壇した。
3年かけてお客さんの前にようやく出せた事に、監督は「初日に皆さんに来て頂いて感無量です。3年間ずっと、この映画の為に頑張って来ました。ようやく届けられた事に皆さんと”大切な物”を共有できた気持ちでいっぱいであります。製作途中も、キャスト含め皆さん、いちがんとなって、この映画の家族のように、楽しく作っていく事ができました。」と挨拶。
苦労した点について聞かれると・・・「一本の映画を作るという事は、大変な労力が必要です。皆さんご覧の通り、この作品は非常に明るい映画です。反面、苦労は多かったですが、笑顔を絶やさず楽しく、皆と作れた事が非常に大きな思い出であります。」と感慨深げのコメント。
声優の経験がある神木さんは、今回ならではの経験について聞かれると、「今までの声優は、一人で声を録っていました。しかしこの作品では出演者30人ぐらいで同じシーンを録った時がありまして、それが初めてで、食卓のシーンがあるのですが、別々ではなく一斉に録った時は、その場の暖かい雰囲気がリアルに入っているのかなと感じました。」そのシーンについて聞かれると、「タイミングとかは僕にとっては、ちょっと大変でした。ベテランの方々もいて緊張していましたが、楽しく演じる事ができました。」と挨拶。
桜庭さんはこの作品の一番のテーマ”家族の繋がり”について聞かれると、「家族や故郷が懐かしくなる作品棚と思いました。見終わった後も(桜庭さんの出身)鹿児島に電話したり、家族の大切さや感謝の気持ちに気づかされる作品になっていると思います。」
声優初挑戦だった富司さんは、「とても難しかったです。映画の場合自分がロケに行き、演じた雰囲気を覚えていて、自分の顔・口で合わすので、割と慣れていたのですが・・・動画の場合感情を入れて、声を秒数の中に入れる事がとても難しく、皆さん本当に上手なので、自分が浮いてないかすごい心配で・・・監督に何度も録り直した方がいいのではと言ったのですが、監督はとても優しくひろってくれたのですが、自分では反省ばかりしています。」と不安げな様子。しかし、富司さんに対し、監督は「富司さんと映画を作れるという事に、こんな幸せな事はないです!!やっていて本当によかった!!と思いました。」と絶賛の嵐。
韓国でも今月19日から公開が決定!!細田監督の前作『時をかける少女』が韓国で大人気になっただけに、強い要望で日韓同時期公開が実現される事となった。そして8月5日からスイスで開催されるロカルノ国際映画祭(世界3大映画祭に続く映画祭として有名)のコンペ部門に選出される事も決まった!!アニメーションの作品が一般コンペティション部門に選出される事はとても珍しく、「その事に大変びっくりしました。中々ない機会にとても光栄だと思っています。」と喜びを隠せない様子。ロカルノ映画祭に参加する監督に「スイスで頑張ってきて下さい。頼みます!!」と神木さんからの熱いエールや、桜庭さんからは、「時差などあると思いますが、体には気をつけて下さい。」とお母さんのようなメッセージが送られていた。
世界からも注目されている作品だけあって目が離せない!!
8月1日(土)より新宿バルト9ほか全国ロードショー!
(Report:長島美秋)