作家・山崎豊子の映画化不可能といわれるベストセラー小説を遂に映画。
その「沈まぬ太陽」の製作報告会見が東京都内で行われえた。
原作は、85年の日航ジャンボ機墜落事故を題材に、企業の中でおきる出世や労使対立を描き、その背景に様々な事件などを描かれている。
監督の若松節朗は、原作を読み、7年も温めていた企画で、映画化の話があったときにどうしてもやってみたい作品だった。「上映時間は3時間ちょっとありますが、今、最終段階で、すばらしい作品に仕上がっています。マスコミの皆さん応援よろしくお願いします」と語った。
製作総指揮を行う角川歴彦会長(角川グループホールディングス代表取締役会長兼CEO)は、「角川グループを上げて作品が完成しました」と熱意を語った。
主演を努める渡辺謙は、「仕事とは?生きるとは?と、テーマは現代にピッタリ。ど真ん中の直球を投げました。」と俳優として集中したと語り、三浦友和は監督から悪役をさせてみたいと熱いメッセージをもらい「5カ月にわたる撮影期間で、演じてきた行天という男が可哀想に感じるようになりました。かつての父親は、仕事をして生きることに必死で、家庭を顧みる余裕なんかなかったのですが、今、そういう人たちを否定することは、自分の父親の世代を否定することになるんです」。石坂浩二は、「実在の人物がいるもので、過去の映像をいろいろ見ました。」撮影の苦労話では、「昔の羽田空港は、今存在しないので、タイの田舎町の空港を80年代の羽田空港に見立てて撮影。気温35度以上にもなるのですが、正月のシーンなので、絶対にオーバーを着ようと決心し、渡辺さんはマフラーをしていませんでしたが、私はマフラーも巻きました」と苦労話を語ってくれました。
全国の東宝系で約300スクリーンを超える規模で10月24日に公開されます。

(Report:Yasuhiro Togawa)