1人の天才が描いた青春劇画の傑作『美代子阿佐ヶ谷気分』が奇跡の映画化!7月4日に初日舞台挨拶が行われ、出演者の水橋研二、町田マリー、本多章一、松浦祐也、あんじ、佐野史郎、監督の坪田義史監督が登場した。初日に大勢の客が集まってくれたことに一同感激し、感謝の言葉を述べた。
安部愼一作品の映画化の経緯について坪田監督は「大学時代から興味を持っており、いつか映画にしたいと思ってやっと具現化できた。」と語った。

実在した人物である安部を演じることについて、水橋は「安部さんの家族などに見られると思うと、僕にできるのか、とすごく悩んだが、今日、大勢の観客を目にして初めてやってよかった。」と笑顔を見せた。

美代子役を演じた町田は「漫画を好きな方の美代子像を大事にしよう、と演じた。」と語った。

同郷の徒である川本役の本多は「川本は安部と美代子に巻き込まれてしまった。彼に対しては共感できる部分がある。」とコメント。

安部と川本の友人、池田役の松浦は川に飛び込んだシーンについて聞かれると「寒かった。監督には川から出てくるのが早い、と怒られた。」とコメント。会場の笑いを誘った。

美代子の友人、真知子役を演じたあんじは「初めは真知子を理解できなかったが、役作りの段階で安部と美代子の愛の深さに嫉妬していた寂しい女性だと思うようになった。」と自身の役について語った。

「月刊漫画ガロ」の編集者、松田役の佐野史郎は「『ガロ』は小学生の頃に読んでいた。80年代には阿佐ヶ谷に住んでおり、そこで今のかみさんと出会ったので、映画の上映後にはかみさんを連れて阿佐ヶ谷で飲んだ。」と自身の半生を振り返りながら感慨深く語った。

最後に、坪田監督は「1970年代に安部愼一という一個人が、商業的ではなく、独り言のように描いた漫画がもっと世に広まってほしい。」と締めた。

(Report:山内志織)