今年8月に全国公開となります映画『色即ぜねれいしょん』の完成披露試写会が都内で行われた。

監督2作目で、前作の『アイデン&ティティ』に引き続き、親友であるみうらじゅん原作の高校時代の青春期を描いた『色即ぜねれいしょん』を俳優である田口トモロヲ監督が見事に映画化。
舞台挨拶では、原作者のみうらじゅんさんから、大学時代も現在執筆しているので、3作目もお願いしようかと、すでにラブコールも贈られた。

■監督の田口トモロヲ

「監督第2作品目で、実に6年ぶりの新作です。友達で親友のみうらじゅんさんの作品をまさか2作品連続で監督するとは夢にも思わなく、人生はこんなミラクルで、摩訶不思議なことが起こるんだなと思いました。
友達の作品だからこそ、毎日、緊張して胃が痛くなる中で撮影しました。
自分にとってまた好きな作品が出来ましたので皆さんと共有できれば嬉しいです。」

「意外性があって正当である、というキャストティングをしたら、こういうキャストティングになった。映画を観ていただければ納得して頂けるかと思います。渡辺くんに関しては、前作『アイデン&ティティ』に続いて、“珍しい動物”を捕獲できたと思うので、嬉しいです。」

「本作を、自由に観て、楽しんで、感じて頂ければ最高だと思います。
これまでの青春映画にない、今までサブキャラでしかなかった人物が主人公なのがこの映画の魅力でもあります。自分にコンプレックスを持っている人もない人にも、ぜひ観て頂きたいです。
自分にとって大きな宝物になりましたので、皆さんにとってもそうなってくれたら嬉しいです」

■原作者のみうらじゅん

「今作は、前作『アイデン&ティティ』より前の時代を描いた作品です。僕の高校時代のほぼ自伝です」

「映画に出てくる人を本当の本当を知っているのは、自分しかいないと、気がついて、リリーさんにはオトンに似させて演じてもらったし、堀さんがオカン役についてうちのオカンはとても喜んでいた。渡辺くんは、背丈はちょっと高いが、顔が本当に当時の僕に似ている。他のキャラクターも本当に最高のメンツです」

「この映画は“文科系の『クローズZERZO』『ROOKIES』”だと思って観て頂いて大丈夫かと思います」

■主演で主人公・乾純(いぬい じゅん)役の渡辺大知

「オーディションで受かったとき、ドッキリだと思ったけど、田口監督と会ったとき、本物やと思って、これは本当なんだと思いました。」

「映画初出演で緊張して苦しいこともありましたが、楽しかったです。良い思い出が出来ました。僕が撮影中に感じたものを、皆さんに映画を観て感じて欲しいです」

■主人公のオカン役の堀ちえみ

「23年ぶりに映画に出演させて頂きました。出演の皆さんとアットホームな雰囲気の中、撮影に取り組めました。息子役の渡辺大知くん、こんな素敵な少年と出会えたことが私の宝物になりました。」

「自分の息子と同じ年の息子を持つ母親役でしたので、演じるというより、自然体で出来たと思います。息子役の(渡辺)大地は本当の息子のようですね」

■主人公のオトン役のリリー・フランキー

「すがすがしいいい映画が出来ました。いつもお世話になっている先輩の、みうらじゅんさんのことを、ついに、(呼び捨てで)じゅん(息子役のじゅんに対して)と呼ぶことができました。父親役なもので。そんなじゅんがとても素晴らしいので、ぜひ観てもらいたい」

「撮影中、堀さんが大知を可愛がっている風景を見て、うちはいい家庭だなと感じていた」

■ユースホステルのヘルパー/ヒゲゴジラ役の峯田和伸

「みうらじゅんさん原作で田口監督作品にまた出られた嬉しかったです。とてもくすぐったくなるような映画で、渡辺君がとても可愛いいです」

「渡辺君の第一印象は、とてもしっかり者で、勉強になりました(笑)」

■オリーブ役の臼田あさ美

「前作の『アイデン&ティティ』も大好きで、みうらさんの原作「色即ぜねれいしょん」も大好きだったので出演できてとても嬉しかった。私に撮って大切な作品ですので、皆さんにもそう思って頂ければ嬉しいです」

「演じたオリーブという役は、心の中の葛藤がある役だったので、大変でしたが、相手役が渡辺君だから、安心して演じられたのだと思います」

映画『色即ぜねれいしょん』
2009年8月 シネセゾン渋谷、新宿バルト9ほか全国ロードショー

(Report:Yasuhiro Togawa)