先日閉幕したゆうばり映画祭2009のオフシアターコンペティションにて、グランプリを受賞した入江悠監督の『SR サイタマノラッパー』が、3月14日(土)池袋シネマ・ロサにて劇場公開初日を迎えた。開場時間前1時間前から、すでに劇場前に開場を待ちわびる長蛇の列!立ち見も出る大盛況で、中には入場できなかったお客さんも出たほど。
上映後舞台挨拶に登壇した入江監督は「うわっ!!凄い(驚きの表情)、立ち見の方すみません。」と超満員のお客さんを前に圧倒された様子。「凄く嬉しいです。さっき上映前に(池袋駅)西口でゲリライベントをやってきた効果があったかな。こんなにお客さんが来て下さって本当に嬉しいです。」と喜びの言葉を述べた。
そして監督から“サイタマから埼京線に乗ってやってきた”と冗談交じりに呼び込まれたのは劇中ヒロインを演じたみひろと、この映画には欠かせない“SHO-GUNG”のメンバー。
ニートラッパーことIKKUを演じた駒木根隆介は「正直映画を見ていてオレこんなに(映画に)映っていて良いのかなって思ってきちゃいました。」と恐縮の様子。また釣りラッパーTECは一本締めするかと思いきや、そのままフリースタイルに突入し会場を沸かせた。

“SHO-GUNG”メンバーもすっかりラッパーの立ち振る舞いが板についているが、本職は役者。「この映画のために一年がかりでラップの練習してきてるから、もう“ラッパー”でいいんじゃないですか(笑)悪ノリでCDまで出しちゃっていますからね。」と入江監督。しかし単なるサウンドトラックとしての域を超えて、確実に多くの人にそのソウルが“届く、伝わる”という点では立派なHIPHOPのアルバムと呼べる出来。
「この映画がダメだったら転職しようと思っていました。最後の一本になるかもしれないと考えたとき元々好きだったHIP HOPを撮らなきゃと思った。」と語る入江監督のHIP HOPへの思い、映画制作への思い、故郷への思い、すべてが込められたのがこの『SR サイタマノラッパー』なのだ。
制作中には電気が止められてしまうほどの崖っぷちな状況であった事も同時に告白。無事公開を迎えた今だからこそ笑い話に出来てしまうが、改めて監督のこの映画へ込めた思いの強さが痛いほど伝わる。

最後には“SHO-GUNG”メンバーによるライブも披露され、アンコールまででる盛り上がりぶりに会場が熱気に包まれた。この勢いは是非とも劇場で体感するしかない!乗り遅れたら損します!ライドンライドン!

★『SR サイタマノラッパー』は池袋シネマロサにて公開中!!
公式サイト
http://www.sr-movie.com/

★全国でも上映します!
3月14日(土)〜3月27日(金) 池袋シネマ・ロサ
4月 4日(土)〜4月10日(金) 名古屋シネマスコーレ
4月12日(日)〜5月16日(土) 深谷シネマ(埼玉県)
4月25日(土)〜4月27日(月) 札幌ATTIC

(Report:綿野かおり)