パラマウント ピクチャーズ ジャパンでは5/29(金)に公開となりますJ.J.エイブラムス監督最新作『スター・トレック』の本邦初公開となります最新フッテージ上映と、監督自身によるプレゼンテーションを2/27(金)に行いました。

「LOST」『M:I:Ⅲ』『クローバーフィールド/HAKAISHA』と、新たな映像プロジェクトを立ち上げる度に世界中の話題をさらってきたJ.J.エイブラムスの最新作、『スター・トレック』。
従来のシリーズからイメージを一新し、地球上から広大な宇宙空間までを舞台とするこの映画は、現代科学に裏打ちされた確かなリアリティと、JJならではのスピード感を兼ね備えつつ、驚異のVFXで描くノンストップ・スペース・アクションの新時代の到来となりました。

出演は、Showestで09年の“明日のスター”賞に選ばれたクリス・パイン他、ザッカリー・クイント、ゾーイ・サルダナらハリウッドの未来を担う若手キャストを中心に、サイモン・ペッグ、エリック・バナ、ウィノナ・ライダー、カール・アーバンら実力派、ベテランが顔を揃えました。
JJによる“宇宙開拓史”『スター・トレック』。

■出席者/
 J.J.エイブラムス(監督)
 クリス・パイン
 ゾーイ・サルダナ

J.J.エイブラムス(監督):(以下JJ)
まずみなさん、おはようございます。私が世界で一番好きな都市に戻ってこられて非常に興奮しています。
そして、スター・トレックの映像をみなさまに初めてみなさんにご覧いただけるということで、こちらもとてもうれしいです。まず皆さまにご覧いただくのは、予告編です。これはまだ誰にもみせておらず、どこにも公開されていませんので、皆さまが初めてご覧いただく方々になります。

JJ:
この作品の目標としていたところは、宇宙の大アドベンチャーをつくるということと、そしてまた、感情の旅というか、壮大なスケール感があり、しかも非常にインテグレートな、親密なストーリーを描くという、両方を達成したかったのです。このシーンをこれから見ていただくんですが、映画にはどんなスペクタクルなシーンでも、やはりエモーショナルな部分があって、そこには人間の存在がなくてはうまくいかないのです。
もちろん脚本も非常に大事ですし、キャスティングもとても大事な要素です。
さて、本日はスター・トレックの主人公を皆さまに紹介できることをとてもうれしく思います。最初にご紹介するのは、この映画のスターであり、ジェームス・T・カークという、いずれ船長になる主人公です。
この映画にとってわれわれが非常にラッキーだったのは、今現在のスターというよりも、

未来のスターを今キャスティングできたということです。
そして彼は非常に素晴らしい演技をしているのですが、まず才能があるということ。
みんなが彼はとてもゴージャスだ、と言っています。とにかく素晴らしい仕事をしてくれました。
ご紹介します、クリス・パインさんです!

〜クリス・パイン登場〜

クリス・パイン(以下クリス):
みなさんお越し頂きありがとうございます。日本に来られてとてもうれしく思っています。
今回初めての来日で、また何度も何度も戻ってきたいと思っています。

JJ:
次にご紹介するのは女性なんですが、ウフーラという役を演じている素晴らしい女優さんです。
今後、どんどん彼女の名前が挙がってくるということをお約束しましょう。ゾーイ・サルダナさんです!

〜ゾーイ・サルダナ登場〜

ゾーイ・サルダナ(以下ゾーイ):
みなさん、ありがとうございます。とても興奮しております。この映画、ぜひ気に入っていただけるといいんですが。皆さんの為に作りました。

JJ:
これからいくつかの場面を紹介します。まず最初に申し上げたいのは、実は私は「スター・トレック」ファンではなかったんです。もちろん、「スター・トレック」がどういうものであるかというのはわかっていましたが、僕はあまり他の人ほど入り込めないな、という気がしていました。
しかしながら、プロデューサーとしては、この題材を取り上げるなら僕自身が楽しめる、のめり込めるような作品にしたいと思いました。そして脚本が出来上がった段階で読んでみたら、とにかくアクション満載でいろんな側面が盛り込まれていました。サスペンスもあり、素晴らしいキャラクターとその人間性が描かれていて、そして楽観的であることなど、私の好きな要素が詰め込まれていた映画で、ぜひとも僕が監督したいと思いました。これから見ていただくのは最初の方のシーンなのですが、ある人物が登場して、彼がいずれこの映画のヒーローになるわけです。それがクリス・パイン演じるジェームス・T・カークなのです。『スター・トレック』というこれだけ壮大なスケールで、野心的な映画を作るにあたって、やはり観ている人間が登場人物に感情移入できるかどうかというのは非常に大事なことで、ただの宇宙モノ、というのではなく、人間らしさが描かれていているものにしたかったのです。
それではご覧ください。

〜フッテージ上映①〜

JJ:
今見ていただいた場面は主人公が入隊したところですが、この頃彼はまだ英雄的ではありませんでした。
この場面から、この後3年たちますが、それでも彼はまだまだ英雄ではありません。
じつはその3年間もトラブル続きだったのです。
ある緊急事態が起き、士官候補生たちがレスキューに向かうことになりますが、彼はトラブル続きのせいで
そのミッションに入れないということになってしまいます。それを助けようとする友人で医師のボーンズがあるワクチンをカークに打ち、カークがひどい症状を出してしまいます。つまり、そうゆう症状にさせておいて
カークを船に乗せる、という作戦なのです。その救助に向かう船の中でカークは当初よりもっと大変なことになっていることに気づきます。彼が乗ったその船の名がエンタープライズ号です。
そのシーンをどうぞ。

〜フッテージ上映②〜

JJ:
カークはトラブルばかり起こすのでスポックとは仲が悪くなり、スポックはカークを船から降ろしたいといつしか思うようになります。
あるときスポックは、気を失っているカークを追い出すことに成功します。追い出されたカークは目覚めて自分がどこにいるのかわからない常態です。
そのシーンをどうぞ。

〜フッテージ上映③〜

JJ:
今見ていただいたような場面はスター・トレックにとってはよくある1日です。
次はカークが新たな人物に会います。
以前からスター・トレックを見ていた方はすぐにわかるかと思いますが、当時オリジナルシリーズのスポックを演じていたニモイさんが演じるスポックにカークは出会います。
つまり、みなさんが知っているよりずっと年をとったもっと未来のスポックです。
ふたりはある基地に行き、またある人物に会います。そのシーンをどうぞ。

〜フッテージ上映④〜

JJ:
スポック役のニモイさんはとてもすばらしい方で改めて彼の仕事にとても感激しました。

次のシーンが最後ですが、この作品の中の悪役をエリック・バナが演じています。
彼はスポックの生まれ故郷であるバルカン星を破壊しようとします。そしてある計画のもと、キャプテンパイクが悪党と交渉している間に、カークら3人の人物がスペースジャンプ(空間移動)をします。
エリック・バナ演じる悪党たちがドリルプラットホームでバルカン星を破壊しようとしている所へ行き、そのプラックホールを破壊しようと試みるのです。そのシーンをどうぞ。

〜フッテージ上映⑤〜

JJ:
この映画は俳優さんたちがすばらしい演技をみせてくれていて、とても感情移入できると思いますが、もちろんアクションもたっぷりでとてもペースが速くスペースアドベンチャーの中に自分も参加している感覚を起こすような、臨場感たっぷりの作品になると思っています。
『クローバーフィールド/HAKAISHA』のときもそうでしたが、僕が子供のころに見ていた、いろいろな日本の映画に影響を受けて作った映画です。『クローバーフィールド〜』を少しひねった感じや、みなさんがよく見るようなものをもっとひねった形でお見せしようと考えました。
しかし『スター・トレック』は『クローバーフィールド〜』のときのように乗り物酔いのような症状は起こらないと思いますよ。
そしてもちろんこの作品のジャンルはSFものですが、みんなが一緒になって探検をし、未知の世界へ行き、アクションやロマンスもあり友情や家族の絆などいろんなことがありますが、やはりすべてを通してポジティブな感じになるように作りました。
『スター・トレック』を一度も見たことのない、ファンでない方でも十分にこの映画を楽しめるよう、そういう方のためにも作っていますし、もちろんファンの方のためにも作っています。

そしてとくに今回は未来のスター・トレックファンのために作っております。

今日は時間を割いてここにお越しいただきありがとうございました。