想田和弘監督の観察映画第2弾、『精神』が第59回ベルリン国際映画祭・フォーラム部門に正式出品され、現地時間の2月6日(金)、7日(土)、9日(月)に上映が行われました!

6日のプレミア上映チケットはなんと、販売開始からたった30分で即完売し、上映30分前からスクリーン前に多くの観客が殺到! 2回目の上映も、725席の会場が完売。上映を待つ観客がロビーに入りきらず、エスカレーターまで長い列ができました! 両日ともに上映終了後には拍手がおこり、想田和弘監督が質疑応答のために登壇すると、満員の劇場内が歓声で沸きました!!

観客からは、「すばらしい作品」「驚きの連続」「被写体への敬意と愛情にあふれている!」など絶賛の声があがりました! また、想田監督への質問は尽きず、特に7日は上映終了時刻が深夜12時半だったにも関わらず、質疑応答は午前2時近くまで、1時間以上に及ぶほど白熱! 
感動と共感を呼ぶテーマの普遍性、作品への評価・・・手ごたえを大いに感じるプレミア上映となりました。

<想田監督コメント>
前作『選挙』のベルリン映画祭出品によって、映画監督としての道が大きく開けました。だから僕にとってベルリンはとても特別な場所。2作目でも再びベルリンに来たいと思って作ったのでとてもうれしいです。心の病は、僕を含め誰にとっても身近なのになかなか語られない問題で、ドキュメンタリー映画としてぜひ撮りたい題材だと思いました。最初はテレビ番組として作ろうかと思ったのですが、テレビでは患者さんの顔にモザイク処理を掛けるのが一般的で、それをやればやるほどタブー感が強化されるし、患者さんの人間像に迫れない。そこで、これはテレビ向けではない、自主制作映画として作るべきだと思いました。完成できたのは本当に、勇気を持って映画に出てくださった「こらーる岡山」の当事者(患者)の皆さん、山本先生、スタッフの皆さんのおかげです。彼らにとても感謝しています! ベルリンの観客は、今回も熱かったです!