1月17日(土)、西田敏行さん海外作品初出演となる映画『ラーメンガール』(配給:ワーナー・ブラザース映画)が公開を迎え、西田をはじめ、来日中のロバート・アラン・アッカーマン監督や今作で西田をハリウッド映画にキャスティングした奈良橋陽子プロデューサーらがテアトル新宿にて初日舞台挨拶を行った。

本作で世界デビューを果たした日本を代表する俳優・西田は「アメリカと日本の文化の違いを、ラーメンという日本の大衆食文化を通じて、アメリカの女の子と日本のちょっと老けたおじさんが文化交流をするハートウォーミングな映画です」と本作を紹介。

共演者で、アメリカ留学の経験を持つ前田健は流暢な英語で挨拶をすると、「日本人スタッフだけで作る映画よりもフランクな現場でした。作品作りにダイレクトに取り組めた、とても素晴らしい現場でした」と日米のスタッフが入り混じった撮影現場を振り返った。

本作の脚本を担当し、日本への留学経験のあるベッカ・トポルは、「日本に留学中、駅からの帰り道、ラーメン屋の提灯が見えて、最初は勇気が無くて入れなかった。何度目かでお店に入ったら、お店の主人と女将さんが優しく迎えてくれた。私もラーメン大好きです!」と、この作品が生まれるきっかけとなった日本での経験を流暢な日本語で明かし、「私はこの映画の台本を、日本の皆さんの優しさと親切な心への感謝の表現として書きました」と語った。

映画初監督となるアッカーマン監督は、「西田さんは世界でも数少ない素晴らしい名優! この作品を観たアメリカの友人みんなに、あの素晴らしい俳優は誰だ!?って聞かれたよ」と西田の演技力を大絶賛。『SAYURI』や『ラストサムライ』のキャスティングも担当した奈良橋は、「長年の夢で、西田さんを国際舞台に紹介したかった。だからロバート(監督)からこのアイデアを聞いた時は、直ぐにこれは西田さんだ!と思って。これがきっかけでもっともっと出ていただきたいです」と、長年温めてきた西田の世界進出計画がようやく実現した喜びをかみしめていた。

『8Mile』や『シン・シティ』の出演で知られる、ブリタニィ・マーフィーとの共演の様子を聞かれると、西田は「ブリタニーは心を開いて、僕のところに飛び込んできてくれて、毎日“ハグハグ”で楽しい撮影でしたよ。永遠に撮影が続いてほしかったくらい。ブリタニーは、最後の日に『あなたに会えて本当に良かった』って言ってくれた」と嬉しそうに語り、ハリウッド女優との初共演の裏側を語った。

本作はカナダやベルギー、ブラジルなど世界22ヶ国での公開が決まっており、西田も「世界へ羽ばたくぞー! 世界中の人がこの映画を観て、(自分の)名前を覚えて下さって、認めて下さって、またオファーがきたら嬉しい。(共演してみたいハリウッド俳優は)ジャック・ニコルソンとか、生きてたら、ジャック・レモンとか」と世界進出に向けて期待を膨らませ、マスコミ向けのフォトセッションでも、“ハリウッドスター”風にポーズを決めていた。