昨年11月22日より、原作者・松山千春の地元であり、物語の舞台となった北海道で先行公開され、大ヒット上映中の映画『旅立ち〜足寄より〜』。本作がいよいよ1月24日(土)より、新宿トーア他にて全国公開となります。
公開に伴い、1月14日(水)本作のプレミアム完成披露試写会が、有楽町朝日ホールにて行われました。

登壇者:松山千春、大東俊介、萩原聖人、泉谷しげる、石黒 賢、奥貫 薫、ぺ・ジョンミョン、伴 杏里、林 剛史、今井和久監督 

舞台挨拶が始まり、泉谷しげるが登壇すると開口一番、「松山は具合が悪かったのに治ったところなんだから帰れ!帰れ!」と、満席の観客に言い放ち会場を沸かせた。更に登壇が知らされていなかった松山千春が登場すると、満員の客席からは「千春—!」と男女入り混じった割れんばかりの大歓声が上がり、壇上では、ミュージシャン同士でもある松山と泉谷しげるとの掛け合いが繰り広げられた。他共演者らも撮影中の雰囲気の良さが伺える和気藹々とした中、各々今作に対する思いを語った。

松山千春が、『俺に足寄の町の坊主役とかヤクザ役とか、監督がもう少し気を利かせてくれれば良かったのに。自分の出てない映画だと追悼映画みたいだな。竹田さん(松山の恩人)、歌を歌って、しまいには映画にもなったよ。この先どこまでやれるか分からないけど、みんな応援してくれているから、これからも精一杯素直に歌っていきますから。俺はどんな時でも、どんなに貧乏でも歌を諦めず自分を疑わなかった。今夜このステージに立っても自分を疑う事はありません。松山千春は「天才」です』と独特の語り口調でコメント。

すると、主演の大東俊介は『最初この映画のお話をいただいた時は、髪の毛をどうしようかと思いましたが、当時の千春さんはフサフサで(笑)。撮影中は、千春を演じているというよりも一人の熱い男を演じていました。千春さんのギターの弾き方が本当に特殊で難しかったです。千春さんは作品に入る前に、「がむしゃらにやればいい」と言ってくださって、最初はプレッシャーもあって怖かったですが、俺は千春の“心”の部分をしっかりと演じました』と、実在の松山を演じることの難しさやプレッシャーを跳ね除けるような力強い言葉でコメントした。

松山千春の恩人・ラジオディレクター竹田役の萩原聖人は、『(演じた)竹田さんの資料のようなものが、写真や当時の原稿しかなくてその“字”から想像するしかなかった。実際にどういう人だったかというよりも、背負いすぎないように伸び伸びとやらないとまっすぐじゃなくなるなと思った。観た人には、このまっすぐな気持ちが伝われば嬉しいです』と作品への思いを語ると、松山千春の父親役の泉谷しげるは、『自分の役があんまり喋らないし、ずーっとそこに居ろということだったので、すぐ動く方だから撮影中は相当我慢しましたね。この役は、とにかく背中で演じた。この聞かん坊(松山)が、良く生きていけたなと思う程、足寄は厳しい所。(もし、松山が自分の息子だったら)俺は、こういう聞かん坊が大好きだから、是非(笑)』と、松山が生まれ育った足寄の町の厳しさを交えて語った。

他キャストらも、石黒賢『この映画では、ラジオというメディアの良さをあらためて感じていただけると思います。次回は是非、お金を払って見に来てください!』奥貫薫『撮影現場では、大東さんと萩原さんが本当に仲良しで、微笑ましくて羨ましくもありました』。

ぺ・ジョンミョン『素晴らしい人たちとこの作品に参加できて幸せでした。(自身の名前が)覚え辛い名前ですが、この映画を観て覚えて帰ってくれたら嬉しいです(笑)』。

伴杏里『千春さんの憧れの人を私が演じて良かったのでしょうか(笑)。役を演じる上で方言を頑張ったので、そのあたりも注目していただきたいです』。

林 剛史『素晴らしいキャストの方々とこの作品に携われて幸せでした。ギャグではないですが、「旅立ち」という映画が良い“旅立ち”をしてくれればと思っています』。

今井和久監督『暗い世の中ですが、この作品を観て心強くなっていただければ幸せです』と、まもなくの公開に向けて今作への意気込みを語った。