これぞ“性”春映画!!と銘打ち公開初日を迎えた、タナダユキ監督作品『俺たちに明日はないッス』の舞台挨拶が、渋谷・ユーロスペースで行われた。

本作は、『神童』『コドモのコドモ』に続き、次々と原作が映画化され、今最も注目を浴びている漫画家・さそうあきら氏の幻の同名短編集の映画化第3弾!
『百万円と苦虫女』『赤い文化住宅の初子』といった秀作を生み出した実力派女性監督の世界観を、誰もが共感できる17歳の高校生の視点から垣間見ることができる。

既に映画を観終えた観客席からは「タナダ監督〜!!」と声援が行き交い、「アハッ、めちゃめちゃ手が震える・・(笑)」と場内を埋め尽くす観客に圧倒された様子。
監督は本作の映画化に至った経緯について、「まず一言、面白いっ!と思った。ほとんど初期衝動という感じですね。高校生の彼らは決して知性的ではないのですが、、(笑) この度この映画がきっかけとなり、めでたいことに原作も復刊となりましたー!」と語り、原作の熱心なファンをアピール。
「15年前に描いた作品を映画化してくださり、大変嬉しく思います。高校男児から漂ってくる童貞臭がにじんでいる、いい作品です(笑)」と、さそう氏も完成度にご満悦。

悶々とした17歳を生き生きと純粋に演じた6人の若手俳優も監督に対して想いを語り、「タナダ監督は僕にとって親方のような存在」(遠藤雄弥)、「撮影現場で全く化粧をしてなくて・・でも今日はメイクをしていてとてもキレイな方なんだなーと・・(笑)」(草野イニ)、「タナダ監督が、タナダユキオだったらいーのに・・監督は、少年であり、オッサンであり、乙女でもあり本当にステキな監督!」(安藤 サクラ)、「(安パイの)胸の揉み方を身振り手振り熱心に指導してくださって、Hなシーンも緊張がほぐれた。監督は男の人みたいにサバサバしていて、なおかつキレイ!」(水崎 綾女)、と女性のタナダ監督の中に、皆それぞれに“男らしさ”を見ていたようだ。

出演者から熱烈なメッセージを受け取ったタナダ監督は、「R-15指定だけど、みんな私服でこっそり来て来て!(笑)」とお茶目な一面を見せ場内の笑いを誘っていた。

(Report:Inoue Midori)