映画『空へ-救いの翼 RESCUE WINGS-』が12月13日(土)に公開される。公開に先立ち、11月3日に毎年20万人の来場者を誇る入間基地航空祭で、主演の高山侑子、渡辺大、井坂俊哉、手塚昌明監督がトークショーを行った。

司会の女性自衛官に、撮影中に一番苦労した点を聞かれると、「撮影時期が真夏ですごく暑かったこと!と、高山。「外が30℃だとしたらヘリの中は50℃以上はあるんですよ。本当に暑かったです」と話す井坂。楽しかったことについて聞かれると「撮影に入る前に実際に基地のほうで一日入隊をさせていただきまして、それが僕にとって初めてのヘリコプター搭乗でしたのでとても楽しかったです」と話す渡辺大。手塚監督にいたっては「一番嬉しかったのは、僕の思い通りに飛行機やヘリが動いてくれたことです」と嬉しそうだった。

映画のヒロインに大抜擢された高山侑子は「撮影前は不安でいっぱいだったが、撮影が始まったらキャストの皆さんたちが優しくしてくれて楽しく撮影ができた」と話し、監督の「主演の遥風役の女優さんが15歳と聞いたときはびっくりしました。一度、撮影所に来てもらってテスト演技をしてもらったのですが、それを見て安心してまかせられましたね」というお褒めのコメント。すると「みんな、現場ではこんなに褒めてくれない!(笑)」と高山。

トークショー後に行われた囲み取材では、高山の殉職した父親が航空自衛官の救難隊員だったこともあり、「まさか自分が女優として航空自衛隊員を演じるとは思わなかった。演技をしている時も父はこんなことを考えながら救助をしていたんだろうかなど、色々考えました」と話す高山。高山の父親がメディックだったことを明かすと、取材陣から「劇中でメディック役だった渡辺にアドバイスなどはあったか?」と聞かれ、「ないです!」とすかさず高山。

今回の映画で、自らの命の危険をおかしてまで救助をする航空自衛隊の救難隊員を演じてみて、井坂は「小さいことで命は失われてしまうし、小さなことを大きくしっかり考えていかなくてはいけないと思った」と真剣なまなざしで語る。渡辺大は、今回演じたメディックという役どころについて、「できることなら助けたいという思いがありながらも、助ける側にも家族があるわけで、自分自身の命も考えなくてはいけないという葛藤があったり、その辺の判断が本当に難しい」と語った。「大変な仕事だと改めて思ったし“命を救い 生きて戻れ”というのがとても大事なことだと感じた」と高山が締めた。