爽やかな秋晴れの日。同じく’爽やか’を代表する谷原章介初主演映画『ハンサム★スーツ』が公開初日を迎え、キャスト勢揃いの舞台挨拶が渋谷シネクイントにて行われた。
本作は、「ドランクドラゴン」の塚地武雅演じるブサイクだけど心優しき主人公・琢郎が、着るだけでハンサムになれる「ハンサムスーツ」を手に入れ、杏仁（谷原章介）というカリスマモデルとして活躍するというストーリー。
今回の舞台挨拶にはあいにくダブル主演の塚地は登壇できなかったが、谷原章介をはじめ、北川景子、佐田真由美、大島美幸、佐々木希、山本裕典、英勉監督、鈴木おさむ（脚本）が登壇し、観客の前で本作公開においての意気込みを語った。

キャストが登場すると、映画を観終えた観客から「ヨカッタでーーす！！」と場内が割れんばかりの声援が飛び交い、熱気に包まれたまま舞台挨拶がスタート。
主演の谷原は満席の客席を見て、「初の主演映画なので、初日からこんなに沢山の方に観て頂いてうれしい」と語り、ヒロインを演じた北川も「今日という日を迎えられて感無量です。役者は自分の作品を観ると、自分のダメなところばかり気になってストーリーに集中できないことがあると思うんですけど、今回完成した本作を観て、初めてこの作品はヒットするのでは？と思いました」と本作の出来に自信いっぱいのコメント。

英勉監督の初監督作品・谷原章介初主演と、初めて尽くしの本作にちなんで「初めてだったことはなんですか？」との質問に、人気トップモデルを演じた佐田は、「（谷原との）ラブシーンを演じたのは初体験でした。監督もラブシーンを監督するのは初めてだったわけですが、カットの瞬間ものすごい量の鼻水を垂らしながらやってきて、良かった！と言ってくださって・・。嬉しかったんですが、あんなに大量の鼻水を出した人を見るのは初めてでした・・（笑）」と撮影中の爆笑エピソードを語り、監督はそれに対し「ウォーーウッッ！」と意味不明なコメントで返し、場内からはどっと笑いが起こった。

今回実の夫（鈴木おさむ）の脚本に初出演することなった森山中の大島は、「初めて旦那の脚本を呼んだとき、こりゃスゲーな！と思いました。もーうちの旦那は売れっ子作家で、もうほんとスゲーな！って感じですね〜」と本人を前にして熱々ぶりを披露。
さらに熱々コメントを続ける大島に対して、監督が「まーまー」と制止する場面も（笑）。

その大島の旦那、鈴木は「妻の台詞を書くのは初めてでした。家では、僕が塚地さんの役で『イーよイーよ！』と盛り上げながら演技の特訓をしてました（笑）。谷原さんの頑張りっぷりにもビックリしました。こんなにハンサムであれだけ変顔ができる役者さんは日本では唯一なのでは？」と自身の初体験を語り、「企画してから2年たってようやく公開となりました。純粋にハッピーになって、観終わって良かったなと思える作品を作りたかった。今回理想的な作品に仕上がって本当に嬉しいです。皆さんもキュンとした気持ちになって観てください！」と続けた。

最後に英監督は、「初日を迎えられて、鼻水が出るくらい本当に嬉しい（笑）。ゲラゲラ笑っているうちに映画ができてしまったので、自分は何もしてなかったんじゃないかとさえ思います・・。初監督のせいか、興奮しすぎたあまり大量の鼻水が出てしまいました（笑）」と、コメントから終始愉快で笑顔が絶えなかった撮影の様子が窺えた。

先日閉幕した第21回東京国際映画祭併催のコンテンツビジネスマーケットTIFFCOM2008にて、マーケットスクリーニングを行った『ハンサム★スーツ』は、上映直後作品を観たバイヤーから続々と配給オファーを受けた。
その数なんと1時間で7地域6社！即3社と契約が決まり、日本公開とともに世界進出へ向けても走り出した。
世界に通用するエンターテイメントとして発進した今後の本作の活躍が楽しみだ。

(Report:Inoue Midori)