第21回東京国際映画祭 特別招待作品『ザ・ムーン』の舞台挨拶が24日、本作の字幕監修・宇宙航空開発機構(JAXA)の阪本成一教授をお迎えして行われました。

<阪本成一教授 コメント>
自分は宇宙のことを研究しておりますが、それがご縁で今回字幕監修出来たことはとても楽しかったです。2009年は月面着陸40周年、そしてガリレオが望遠鏡を作って400年という人類にとって節目の年ですので、その年に公開されるこの映画はとても意義があると思います。この映画は月に挑んだ男たちの映画です。と同時に、この地球を担っている全ての人たちに捧げた映画だと思います。

印象に残っていることとしては、月に行った飛行士たちが月のことを学んだのはもちろんだけれど、それよりもっと大きかったことは地球のことを学んだということでした。
アポロは月に行っていないと陰謀説がよく言われており、講演などをすると必ず聞かれますが、実際に人をだますのであれば、何回も行く必要はないと思います。それに、実際に彼らが月からとってきたサンプルや地上にはないような珍しい鉱物を我々も持っていますので、そういうことはないと思います。

【阪本成一(さかもと せいいち)プロフィール】
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部教授
1965年生まれ。1994年3月東京大学大学院理学系研究科博士課程修了
日本学術振興会特別研究員、国立天文台COE研究員を経て、1997年8月国立天文台助手、2002年6月同助教授。専門は電波天文学。
2007年4月から現職。対外協力室に所属し、宇宙科学の広報・普及活動を精力的に行っている。