■ 日付 10月20日(月)
■ 記者会見 15:45〜 (ムービーカフェ)
■ 登壇者 ジョン・ヴォイト(審査委員)、マイケル・グラスコフ、フォ・ジェンチー、セザール・シャローン、檀ふみ、高田宏治

第21回東京国際映画祭の最終日には、世界各国からコンペティション部門に選ばれた15作品の中から、栄えある東京サクラ グランプリ始め、各賞の受賞者が発表されます。その審査を担当してくださる6名の審査委員の皆様をお迎えして、記者会見が行われました。

ジョン・ヴォイトさん: コンペティション国際審査委員に素晴らしいメンバーが揃い、お互いに大変満足していますし、また第21回東京国際映画祭を楽しませていただいております。温かく迎えてくださっているスタッフの皆様に、この場を借りてお礼申し上げます。
映画作りには、才能ある人たちが家族のように集い、心の奥に秘めた感情や個人的な考えを分かち合います。その成果物である作品を観られることを光栄に思います。そして、その中から授賞作品を選ぶという難しい仕事があります。大きな責任ですが、楽しく携わらせていただいています。

セザール・シャローンさん: 初めて日本に来られて嬉しく思っています。また、TIFF にお声をかけていただき、また、素晴らしい映画が勢ぞろいしていて、非常に楽しませてもらっています。

檀ふみさん: 本当に深く映画に係わっていらっしゃる方ばかりなので、私のような者が加えさせていただいて良いものかとドキドキしていますが、何といってもヴォイトさんが素晴らしいボスでいらして、この審査委員も素晴らしいファミリーです。映画については、最後まで話し合わない約束になっていますので、どんなことを話し合えるのか非常に楽しみにしております。

マイケル・グラスコフさん: 最高の気分で大好きな映画を観ています。審査委員であることに喜びを感じています。今年の8月にこの映画祭のために京都を訪れたのですが、それ以来会期を楽しみにしていました。今週は、思う存分楽しませてもらうつもりです。

フォ・ジェンチーさん: 何度も東京を訪れています。TIFF のコンペティション部門で私の映画が上映されて以来、強いつながりを感じています。日本の監督や映画関係者を含む多くの日本人の方を友人に持つことができました。今回は、素晴らしい方々と一緒に審査委員を務めることができ、光栄です。

高田宏治さん: 作り手の代表として大きな責任を感じています。今までは、審査することは、作り手側として非常に遠慮がありましたが、この世界に入りまして50 年になりましたから、もう何を言ってもいいだろうと、そして自分がもう一回勉強し直すつもりで、大変素晴らしい体験をさせていただいております。今のところ、審査委員が揃うとヴォイトさんの漫談で和気あいあいとやっておりますが、最終日の審査する時は大ゲンカになるんじゃないかと、これを楽しみに今体力を蓄えながら観ております。

質問: どのように審査する予定ですか?
ヴォイトさん: 大変興味深いやりとりになるでしょうね。お互いを説得するといったことではなく、映画の様々な側面に対する気持ちを共有する機会になると思います。お互いの気持ちを尊重した、明確な意見の一致による審査になるでしょう。

質問: 映画の審査基準は?
シャローンさん: 映画をつくる側ではなく、観客として映画を観たいと思っています。私にとって良い映画とは、心を打つもの、人間性が描かれているもの、そして映画の中に新しい試みが見られる作品です。
檀さん: 私は、「こんな映画に出たいな」と思える作品であればいいなと思っています。
グラスコフさん: まず大切なのはストーリーそのものです。そして監督がどのようにそれを解釈し見せるかです。
ジェンチーさん: 良い映画とは私の心を掴む特別なものです。そういった映画は、私の次の映画の足掛かりにもなります。
高田さん: 私は話をつくるのが専門ですから、魅力的なストーリーに魅かれるのは同然です。感動と興奮を求めます。色々な国からの審査委員の皆さんの感想を聞くのも楽しみにしております。