根性や気合いとは無縁な少女が、男だらけのムサイ世界に飛び込み、仲間達と汗と涙の奮闘を繰り広げる。泣いて、笑って、感動する！！爽快応援エンターテインメントムービー『フレフレ少女』が、10月11日(土)に公開初日を迎え、主演の新垣結衣をはじめ、永山絢斗、柄本時生、斉藤嘉樹、染谷将太、内藤剛志、渡辺謙作監督らが勢揃いし、丸の内ピカデリーにて行われた初日舞台挨拶に登壇した。

この日は団服姿ではなく、ひとり袴を着て颯爽と登場した主演の新垣結衣さん。「今日はありがとうございます。今日はこうやって袴を着て、初日の今、とても特別な思いでここに立っております‥」と少し緊張気味に挨拶。「皆さん映画はいかがでしたか‥？」と呼び掛けると、会場からは大きな拍手が沸き起こり、その拍手に安堵した表情で「ありがとうございます！」とびきりのガッキースマイルで喜びの言葉を述べた。

本作では、憧れの野球部のエースに少しでも近付くため応援団に入部するという、恋する応援団長・百山桃子役を演じた新垣さん。撮影で苦労した点については「やっぱり応援の型の練習がすごく大変でした。特に、団旗を持ち上げるシーンは本当に辛かったですね。でも団員たちの支えがあったので、何とか乗り越える事が出来ました」と撮影時を振り返った。

体力的に厳しかったのは新垣さんだけではなかったようで、パンク好きで自由気ままな鼓手長・遠藤を演じた柄本時生さんは「球場での試合のシーンで、39度の熱を出してしまって病院に行ったんです。点滴を打ってもらってた時にふと横を見たら、隣で新垣さんのマネージャーさんも点滴を打っていて‥それにはさすがにビックリしました(笑)」と語ると、
それに続き、お調子者で根性無しの旗手長・大坪を演じた斉藤嘉樹さんも「自分も柄本君のあとに倒れたちゃったんですよ‥。熱が下がらなくて、おしりに注射とか打って‥本当に辛かったです」と語った。

そして内気で打たれ弱い参謀・田村を演じた染谷将太さんは「僕はみんなが倒れていく中、1人だけ大丈夫だったんですけど、でもその代わり声が出なくなってしまって。人生の中で声が出なくなるなんて初めての経験だったので、それがとても思い出深かったです」とそれぞれ過酷な撮影現場での苦労話を明かした。

そんな中、ひとり精神的な苦労話を明かしたのは、応援に対する熱い思いは人一倍強い副団長・山本を演じた永山絢斗さん。「撮影に入る前に、役作りのために髪を切りに行って監督に見せたら、“全然山本じゃない！”って言われて‥。なのでもう一回美容院に行って、“板前”みたいにして下さいとお願いしたら、結果あんな髪型になりました‥(笑)」と語り場内を沸かせた。

伝説の応援団OB・柳原を演じた内藤剛志さんも、撮影現場の様子に関して「過酷でしたね。でも撮影が終わっても、新垣さん達が応援の型の練習とかを残ってやっていて‥、そんな彼らの姿にすごく感動しましたね」と団員達の苦労を労い、さらに「映画はみなさんの中で育っていく事が望みです。僕達はその種をお渡ししたと思っていますので、これから皆さんがこの映画のそれぞれの花を咲かせて頂ければと思います！」と観客へ呼びかけた。

そして渡辺謙作監督は「新垣さんの頭にボールが当たるシーンなんですが、実はあれCGじゃないんですよ。少し柔らかいボールなんですけど、結構痛かったらしいっていうのを後から聞いて。僕はもう1回撮ろうと思ってたんですが、横でプロデューサーが必死に“OK!OK!”っていうもんだからそれで終わって(笑)。でも、そういえばあの時新垣さんに謝っていなかったので、この場を借りてお詫びします‥すいませんでした」と新垣さんに頭を下げ、会場を笑いに誘っていた。

最後に主演の新垣さんが「この映画を通して、人を応援する事は、自分を応援する事だなと感じました。人を応援するために、自分も頑張る‥、それが無意識に自分を応援する事に繋がっていくんじゃないかと思います。そして、想いが通じれば、奇跡は起きる。私はそれを信じていきたいなと思います。皆さんも、言葉で、体で、誰かに思いを伝えて、奇跡を起こして下さい」と呼び掛け、舞台挨拶は幕を閉じた。

(Report:Nozomi SAWAI)